プリンタードライバー

プリンタードライバーとは

プリンタードライバー
印刷する際、コンピューターからプリンターにデータを流します。ただ単に電気信号が送られてくるだけでは印刷できません。プリンター側が理解できるデータをプリンターに送る必要があります。
プリンタードライバーとは、プリンターと対で存在し、プリンターに合った印刷データを作成するためのソフトウェアです。古くは、アプリケーションメーカーがプリンタードライバーを提供していたため、アプリケーションにより印刷可能なプリンターが左右されました。現在ではプリンタードライバーはOSが管理し、OSメーカーまたはプリンターメーカーが提供することになり、多くのアプリケーションソフトウェアから再現性の高い印刷が可能になりました。
様々な印刷言語
現在では様々なプリンターが稼動し、それに伴い色々な印刷言語が市場にあふれています。言語は大きく分け「シリアルプリンターコマンド」「ページ記述言語」の2つがあります。
「シリアルプリンターコマンド」は、ワイヤードットプリンターなど、1行または1文字単位でデータを構成する印刷言語です。
プリンター側の処理が少ない反面、印刷時に画質などの微調整が出来ず、プリンターの性質上同じデータでも部数回のデータが送信されます。
シリアルプリンターコマンド例:
PC-PR系(NEC)
ESC/P(EPSON)
5575系(IBM)など
「ページ記述言語」(=PDL:Page Description Language)は、ページ単位にデータを構成し、高度なレイアウトやプログラミングが可能な印刷言語です。データの内部は「図形や文字を、どこに、どのような大きさや向きで配置」と記載され、プリンターでページ毎に処理されるため複数部数枚の印刷に適しています。
ページ記述言語例:
LIPS(Canon)
PostScript(Adobe Systems)
ESC/Page(EPSON)など
LIPSLX
LIPSLXとは、LIPS4のデータ処理を見直し、コンピューターとプリンターで得意な処理を分担する「ロードバランシング機能」を搭載し、従来比最大5倍の処理スピードを可能にした印刷言語です。
アプリケーションソフトウェアやデータサイズに関係なく、高速データ処理が行えます。
LIPS V
LIPS Ⅴとは、LIPS4 とLIPSLXの両方の印刷言語が理解可能な概念で、実際にはLIPS Ⅴというドライバーはありません。
「LIPS LX」と「LIPS4」の2つのドライバー印刷方式があります。
LIPS LXは、LIPSのデフォルトに設定されるモードです。
LIPS4は、コントロールコマンドを利用した業務システムの開発など、LIPSプリンターを多機能に活用できます。また、キヤノンページプリンターに代々採用されてきた「LIPS」間の互換性を保つことで、プリンターに関わるシステム資産をこれまで通り継承できます。
さらに、N201、ESC/P、IBM5577、HP-GL、HP-GL/2 の各エミュレーションとバーコードフォントを搭載し、様々なコンピューター環境に適応します。

参考情報

PostScript
Adobe Systems社が開発したPDLです。DTPアプリケーションソフトウェアからのカラーや様々なオブジェクト処理の精度が必要な印刷業界・デザイン業界を中心に広く使われています。また、UNIXなど古いOSでも標準でプリンタードライバー(フィルター)を持つ場合が多く、開発環境で使われることもあります。1984年に発表された仕様をPostScript Level 1、1990年に発表され機能拡張・カラー対応・処理速度向上したものをPostScript Level 2、1996年に発表され速度向上、PDF対応したものをPostScript 3と呼びます。
PS
Windows、Mac OS、Unix系OSなどが同一に混在するネットワーク環境に、PSプリント環境を提供するのが互換PS です。手軽なPS 出力環境を実現したいオフィス、PS出力のみをサポートするアプリケーションソフトウェアを所有するオフィスなどにも同様に対応します。「LIPSLX」や「LIPS V」と共存できるほか、「部門別ID管理」、「製本機能」などの機能も使用できます。
ダイレクトプリント
プリンタードライバーを使用せず、出力データをプリンターへ直接転送して出力する機能です。目的のPDFやTIFF/JPEG画像をリモートUIから指定する、またはLPRコマンドからプリンターへ転送するだけでプリントが実行できます。ダイレクトプリントでは、コンピューター上で対象のファイルを開く必要はありません。
DIAS
DIASとは「Canon Driver Information Assist Service」の略です。
クライアントコンピューターからプリントサーバー経由でデバイス情報を取得する場合、データの橋渡しのため、プリントサーバーにDIASサービスが必要になります。
デバイス情報を取得する動作:
プリンタードライバーがデバイスに装着されているオプション(フィニッシャー、デッキなど)の情報を取得
部門管理機能を使った印刷
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