ハードディスク内データのセキュリティー

imageRUNNER ADVANCEは、内蔵ハードディスクを利用したメモリーコピー、メモリー送受信、ボックス保存などハードディスクにデータを蓄積することで便利な機能を活用できます。内蔵ハードディスクは、たとえ取り外されてもデータが解析されることはほとんど不可能です。
コンピューターのハードディスクと比較してみましょう。
コンピューターの場合
ハードディスク
データファイルは、ファイル名などの「ファイル管理領域」と、データ本体の「実データ領域」の2つに分けて保存されます。
データ削除操作(ごみ箱を空にする・フォーマットなど)は、ファイル管理領域を削除して隠しただけに過ぎません。
実際には実データはハードディスク内に残されています。
ファイル復元ソフトなどを利用すれば、見えていない「実データ領域」からデータを復元することが可能です。
imageRUNNER ADVANCEの場合
ハードディスク
データファイルは、ファイル名などの「ファイル管理領域」と、データ本体の「実データ領域」の2つに分けて保存されます。
ファイル管理領域は、imageRUNNER ADVANCE独自の方式で管理されています。
コピーや送受信、プリント出力後は、「ファイル管理領域」を削除していますが隠されただけに過ぎません。実際には実データがハードディスク内に残ります。
本体操作パネルやネットワーク上のコンピューターから、ハードディスク内の「実データ領域」へはアクセスできません。
また、ハードディスクを取り出しても、キヤノン独自の機密技術であるimageRUNNER ACVANCEのファームウェアや圧縮技術を解析することは、限りなく不可能に近いことです。
『ハードディスクの完全消去機能』を「ON」にすると…
『ハードディスクの完全消去機能』により、残存実データの完全消去が可能です。
すでに強固だったセキュリティーがさらに強固になります。
*『ハードディスクの完全消去機能』はバッチ処理ではなくリアルタイム処理です。ジョブ履歴を残さないことも可能です。
全データ/設定の初期化
本体の廃却時や移設時など、本体に蓄積されたユーザーデータを手動で一括消去できます。
ここでは、ハードディスク内の全データおよび設定のすべてを初期化します。
お使いの機種やオプションの装着状況によって画面が異なる場合があります。

全データ/設定の初期化

1.
(設定/登録)→[管理設定]→[データ管理]→[全データ/設定の初期化]を押します。
2.
消去モードを選択→[実行]を押します。
[0データ1回書き込み]:
データの上書きに"0"データを使用して1回上書きします。
[ランダムデータ1回書き込み]:
データの上書きにランダムデータを使用して1回上書きします。
[ランダムデータ3回書き込み]:
データの上書きにランダムデータを使用して3回上書きします。
[ランダムデータ9回書き込み]:
データの上書きにランダムデータを使用して9回上書きします。
[DoD標準]:
合計3回データを上書きします。データの上書きには、1回目は固定値、2回目はその固定値の補数、3回目はランダムデータを使用します。
メモ
書き込み回数を増やすほどジョブ実行中のパフォーマンスが低下することがあります。

参考情報

ハードディスク実データ完全消去
imageRUNNER ADVANCEは、データファイルをファイル管理領域と実データ領域との2つに分けて保存します。
コピーや送受信、プリント出力後にファイル管理領域を削除しますが、実データ領域のデータは、削除されずハードディスク内に残った状態になっています。
『ハードディスクの完全消去機能』を「ON」にすると、コピーや送受信、プリント出力後ファイル領域を削除した時点で、実データ領域のデータの完全消去を行うことができます。完全消去の対象は、コピー/ボックス/プリンター/送受信の各機能で、それぞれの画像/管理/スプールデータなどです。
メモ
ハードディスク内に生成されるジョブのテンポラリーデータをジョブ終了と同時に自動的に完全消去します。
企業のセキュリティーポリシーにあわせて4タイプの消去方法から選択できます。
[0データ1回書き込み]: データの上書きに"0"データを使用して1回上書きします。
[ランダムデータ1回書き込み]:データの上書きにランダムデータを使用して1回上書きします。
[ランダムデータ3回書き込み]:データの上書きにランダムデータを使用して3回上書きします。
[DoD標準]: 合計3回データを上書きします。データの上書きには、1回目は固定値、2回目はその固定値の補数、3回目はランダムデータを使用します。
ハードディスク実データ暗号化(オプション)
imageRUNNER ADVANCEのボックス機能やファクス機能などで本体ハードディスク内に原稿データを蓄積する際、データを自動的に暗号化するハードディスク暗号化機能をオプションで装着できます。
また、ジョブデータを自動的に完全消去できます。
ハードディスク全データ暗号化(オプション)
本体ハードディスクに書き込むデータ(テンポラリーデータや保存データなどすべてのデータ)をデータの書き込みと同時に暗号化する機能です。
暗号化用の電子鍵がないとハードディスクの復号化は不可能になっているため、万一ハードディスクが抜き取られた場合も、アドレス帳やボックスに保存している重要なデータの漏えいを防止します。

メモ
データの完全消去が終了するまで、お使いの本体は使用できません。またスキャンできるようになるまでに時間がかかります。
ジョブ実行中のパフォーマンスが低下することがあります。
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