スキャンした名刺から宛先ラベルを作成する

OCR(文字認識)機能を使ってスキャンすることで、名刺を文字認識可能なPDF/XPSに変換することができます。このサーチャブルPDF/XPSはいろいろな用途に応用できますが、ここではMicrosoft Word 2003の標準機能である「差し込み印刷」と組み合わせて宛先ラベルを作る方法をご紹介します。
サーチャブルPDF/XPS機能の特長
サーチャブルPDF/XPS機能は、OCR(光学文字認識)テキストとして認識可能な部分からテキストデータの抽出を行い、透明なテキストデータを貼り付け、テキスト検索可能なPDF/XPSを作成する機能です。これにより、PDF/XPSの中から必要な情報を素早く検索できます。この機能を使用するためには、スキャンソリューション機能拡張キットが必要です。
スキャンした名刺は、アドバンスドボックス、ネットワーク、メモリーメディアから、都合のよい場所に保存してください。
ここではアドバンスドボックスに保存する場合を例に説明します。
お使いの機種やオプションの装着状況によって画面が異なる場合があります。
必要な条件
ネットワーク設定がされている
アドバンスドボックスを外部公開する設定が終了している
スキャンソリューション機能拡張キットが有効である
重要
地色や字体、文字の大きさ、文字の傾きなどによっては正しくOCR処理されない場合もあります。
メモ
サーチャブルPDF機能を使用するには、下記の設定が必要です。
[PDFをPDF/A準拠にする]を「OFF」に設定する
(1)
(設定/登録)→[ファンクション設定]→[共通]→[ファイル生成]→[PDFをPDF/A準拠にする]を押します。
(2)
[OFF]を選択したあと、[OK]を押します。
以下の手順で行います。
名刺をサーチャブルPDFに変換して保存する
PDFからMicrosoft Wordにコピー&ペーストして宛先ラベルの原稿を作る
Microsoft Wordから宛先ラベルをプリントする

名刺をサーチャブルPDFに変換して保存する

1.
メインメニュー画面から[スキャンして保存]を押します。
2.
[アドバンスドボックス]を押します。
3.
ログイン画面が表示された場合は、ユーザー名とパスワードを入力したあと、[OK]を押します。
ログイン画面が表示されない場合は、この操作は必要ありません。
作業終了後は、(認証)を押してログアウトしてください。
4.
[共有スペース]または[個人スペース]を選択します。
ログイン画面が表示されない場合は、[個人スペース]は利用できません。
5.
今からスキャンするファイルを保存するフォルダーを選択します。
共有スペースには、デフォルトで「folder」フォルダーがあります。
6.
名刺を原稿台ガラスにセットします。
名刺を台紙などにセットしてスキャンすると、一度に複数枚スキャンできて便利です。
7.
[原稿読込する]を押します。
8.
読み込むモードを設定します。
[読取サイズ]を押します。
[A4]を選択したあと、[OK]を押します。
[ファイル名]を押します。
スキャンしたデータにつける名称を入力したあと、[OK]を押します。
9.
[ファイル形式]を押します。
10.
[PDF]を選択したあと、[OCR(文字認識)]→[OK]を押します。
11.
(スタート)を押します。
サーチャブルPDFが指定したアドバンスドボックスに保存されます。
12.
コンピューターからサーチャブルPDFを保存したアドバンスドボックスにアクセスします。
ここではWindows 7を例に説明します。
[スタート]→[すべてのプログラム]→[アクセサリ]でエクスプローラーを起動し、[アドレス]に以下のパスを入力します。(大文字と小文字の区別をします。)
\\<本体のIPアドレス>
ログイン画面が表示された場合は、ユーザー名とパスワードを入力したあと、[OK]を押します。
ログイン画面が表示されない場合は、この操作は必要ありません。
アドバンスドボックスが開いたら、[share]フォルダーまたは[users]フォルダーを開きます。
共有スペースにアクセスするときは[share]フォルダーを開きます。
個人スペースにアクセスするときは[users]フォルダーを開きます。
そのままリンクをたどって、サーチャブルPDFを保存したアドバンスドボックスを開きます。
13.
サーチャブルPDFを開きます。
テキストが選択できることを確認してください。

PDFからMicrosoft Wordにコピー&ペーストして宛先ラベルの原稿を作る

ここではMicrosoft Word 2003を例に説明します。
1.
Microsoft Wordの新しいドキュメントを開き、[ツール]→[はがきと差し込み印刷]→[差し込み印刷]をクリックします。
2.
[文書の種類を選択]で、[ラベル]を選択し、[次へ]をクリックします。
3.
[ひな形の選択]で[文書レイアウトの変更]を選択し、[ラベルオプション]をクリックします。
4.
使用するラベル用紙にあわせて[ラベル製品名]を選択し、[OK]をクリックしたあと、[次へ]をクリックします。
5.
[宛先の選択]で[新しいリストの入力]を選択し、[作成]をクリックします。
6.
[新しいアドレス帳]ダイアログボックスにサーチャブルPDFから必要な情報をコピー&ペーストして、アドレス帳を作成します。
小さな文字は誤って認識されている場合があるので、確認しながら作業します。
名刺1枚分のデータを入力し終わったら、[新しいエントリ]を押して、次の名刺の情報を入力します。
すべての名刺情報の入力が終わったら[閉じる]をクリックします。
7.
ファイル名を指定して、[保存]をクリックします。
8.
[すべて選択]→[OK]→[次へ]をクリックします。
9.
[ラベルの配置]で[住所ブロック]をクリックします。
10.
ラベルの表示形式を選択して[OK]をクリックしたあと、[次へ]をクリックします。
11.
ラベルのプレビューを確認して問題がなければ、[次へ]をクリックします。

Microsoft Wordから宛先ラベルをプリントする

1.
[差し込み印刷の完了]で[印刷]をクリックします。
2.
読み込む宛先レコードとして[すべて]を選択して、[OK]をクリックします。
3.
[プロパティ]をクリックします。
4.
[出力方法]で[印刷]を選択します。
5.
[給紙]をクリックします。
6.
ラベル用紙をセットした給紙部を選択し、[OK]をクリックします。
7.
[OK]をクリックします。
宛先ラベルの印刷が始まります。
出力された宛先ラベルは封筒に貼るなどしてご利用ください。
08HK-3LU