デバイス設定値

デバイス設定値管理機能で管理できる設定項目

プリンターのタイプごとの仕様は、以下の通りです。

Type I

リモートUIの[設定/登録] > [管理設定] > [データ管理]ページで、一括インポート/エクスポートできる設定項目
対象となる設定項目については、以下を参照してください。
プリンターの取扱説明書

Type II/Type IV

リモートUIの[設定/登録] から、インポート、エクスポートできる設定項目

バックアップ時の注意事項

プリンターからバックアップする設定項目を、カテゴリー単位で指定します。同時に複数のカテゴリーを指定できます。
カテゴリー内の一部の設定項目のみを指定することはできません。
指定したすべてのカテゴリーの設定値は、1つのファイルにまとめられて本ソフトウェアに保存されます。
バックアップ対象のカテゴリー選択画面では、デバイス設定値管理機能で扱えるすべてのカテゴリーが表示されます。選択したカテゴリーに対応する機能をプリンターがサポートしていない場合は、そのカテゴリーの設定項目はバックアップデータに含まれません。

配信時の注意事項

配信先プリンターのタイプと異なるタイプの設定値データを配信した場合は、設定値はプリンターに一切反映されません。タスクはエラー終了します。
配信対象の設定値データ(ファイル)を1つ指定します。
指定した設定値データ内のカテゴリーを選択したり、カテゴリー内の一部の設定項目を選択したりすることはできません。
本ソフトウェアのアドレス帳管理機能によってアドレス帳が管理されているプリンターに、アドレス帳のカテゴリーを含む設定値データを配信すると、アドレス帳の整合性が取れなくなる可能性があります。アドレス帳は、どちらか一方の機能を使用して管理することをおすすめします。

セキュリティーレベルの注意事項

Type I

プリンターのプラットフォームバージョンによって、以下の注意事項があります。
プラットフォームバージョンが3.10以降のプリンター
[デバイス設定値のバックアップ]のタスクでプリンターからバックアップしたデバイス設定値のセキュリティーレベルは、レベル2です。
セキュリティーレベルがレベル2のデバイス設定値は、プラットフォームバージョンが3.09以前のプリンターには適用できません。
プラットフォームバージョンが3.10以降のプリンターのデバイス設定値を、プラットフォームバージョンが3.09以前のプリンターに配信する場合は、以下の操作を行います。
1. プラットフォームバージョンが3.10以降のプリンターのリモートUIから、セキュリティーレベルをレベル1にしたデバイス設定値をエクスポートします。
2. デバイス設定値を本ソフトウェアにアップロードします。
詳細は、以下を参照してください。
3. [デバイス設定値の配信]のタスクを実行して、プリンターにデバイス設定値を配信します。
プラットフォームバージョンが3.09以前のプリンター
[デバイス設定値のバックアップ]のタスクでプリンターからバックアップしたデバイス設定値のセキュリティーレベルは、レベル1です。
セキュリティーレベルがレベル1のデバイス設定値は、プラットフォームバージョンが3.10以降のプリンターにも適用できます。

配信先のプリンターに反映される設定項目の種類

デバイス設定値管理機能で配信できる設定項目には、以下の3種類があります。このため、配信するデバイス設定値データが同じでも、配信先のプリンターによって、反映される設定値が異なります。

ケースA

バックアップ元と配信先が同一プリンターの場合に、設定値が反映されます。同じ機種であっても、バックアップ元と異なるプリンターには反映されません。

ケースB

バックアップ元と配信先が同じ機種(同じシリーズ)の場合に、設定値が反映されます。同じ機種として扱われる機種については、以下を参照してください。
プリンターの取扱説明書
同じ機種であっても、バックアップ元と配信先のオプション構成が異なる場合は、一部の設定値が反映されないことがあります。

ケースC

バックアップ元と配信先の機種(シリーズ)が異なる場合でも、設定値が反映されます。
メモ
Type Iの各設定項目と種類の対応については、以下を参照してください。
プリンターの取扱説明書
詳細は、Enterprise Management Consoleの保守契約に加入されている場合は、保守窓口にお問い合わせください。未加入の場合は、営業担当者にお問い合わせください。

バックアップ時/配信時のプリンターの動作

デバイス設定値のバックアップ時や配信時には、プリンターの動作に関して以下のことに注意が必要です。このため、プリンターを使用する人がいない休日や夜間に実行することをおすすめします。
バックアップや配信の処理を実行中のプリンターでは、操作パネルやリモートUIを操作できません。
配信が完了したあと、プリンターが再起動するまで、プリンターの操作パネルやリモートUIを操作できません。
プリンター側の処理に時間がかかることがあります。
プリンターが他の処理を実行中の場合、デバイス設定値のバックアップや配信を実行できないことがあります。条件は、プリンターのリモートUIでデバイス設定値をインポートする場合と同じです。詳細は、以下を参照してください。
プリンターの取扱説明書
デバイス設定値管理機能のタスクを実行中に、本ソフトウェアの他タスクを実行すると、エラーになることがあります。

設定内容についての注意事項

以下のようなデバイス設定値を配信すると、配信後にプリンターが正常に動作しないことや運用に支障が出ることがあります。
プリンターが接続されているネットワーク環境に合わない設定値
既存の設定値と異なる設定値
一部のカテゴリーの設定値
設定情報を配信する前に、十分な確認が必要です。ここでは、プリンターのタイプごとに、注意が必要ないくつかの例を挙げます。
重要
ここでは、代表的な例を挙げています。これ以外の設定についても、ネットワーク環境や既存の関連設定と、配信しようとしている設定の組み合わせに不整合が生じないかどうかを、十分に確認してください。
各カテゴリーに含まれる項目の詳細については、Enterprise Management Consoleの保守契約に加入されている場合は、保守窓口にお問い合わせください。未加入の場合は、営業担当者にお問い合わせください。
配信する設定値データが、Device Settings Configuratorで新規作成したデータの場合は、Device Settings Configuratorで出力対象にした項目のみが配信対象になります。
配信する設定値データが、以下の設定値データの場合は、そのデータに含まれているすべてのカテゴリーの設定値が配信対象になります。
プリンターからエクスポートしたデバイス設定値データ
プリンターから本ソフトウェアにバックアップしたデバイス設定値データ
上記いずれかのデータをDevice Settings Configuratorで編集した設定値データ
Enterprise Management Console V3.x上で稼働しているデバイスコンフィグレーション管理プラグインからエクスポートしたデバイス設定値データ (拡張子:DCM)
メモ
機種によって、メニューの位置や、画面名、項目名が異なることがあります。

Type I

カテゴリー:設定/登録の基本情報
このカテゴリーには、ネットワークの設定が含まれます。以下の設定値を変更すると、ネットワークに接続できなくなることがあります。ネットワーク管理者が設定内容に問題がないことを確認した上で配信してください。
(設定/登録) > [環境設定] > [ネットワーク]
このカテゴリーには、以下の設定情報の一部が含まれます。以下のカテゴリーの注意事項も合わせてご確認ください。
ボックス関連設定
転送設定
カテゴリー:ボックス関連設定
このカテゴリーに含まれる以下の設定値を変更すると、配信前と異なるタイミングでファイルが削除されたり、暗証番号が変更されたことによってユーザーがボックスを使用できなくなったりすることがあります。このような状態になった場合は、正しい内容の設定値を配信しなおしてください。または、暗証番号を解除し、必要に応じて暗証番号を設定しなおしてください。
(設定/登録) > [ファンクション設定] > [ファイル保存/利用] > [ボックス設定] > [ボックスの設定/登録] > [暗証番号]/ [ファイルの自動削除までの時間]
カテゴリー:転送設定
このカテゴリーに含まれる以下の設定値を[OFF]にすると、転送エラーとなったジョブは削除されます。
(設定/登録) > [ファンクション設定] > [受信/転送] > [共通設定] > [転送エラージョブの処理]
カテゴリー:よく使う設定
このカテゴリーには、保存ファイルをプリントする画面の右隅上にあるボタンから登録する以下の設定項目が含まれます。
[「よく使う設定」の登録]
[「よく使う設定」の編集]
[デフォルト設定の変更]
これらには、プリント後のファイル削除に関する設定が含まれます。以下の設定値を[ON]にすると、保存ファイルはプリント後に削除されます。
ホームまたはメインメニュー > [保存ファイルの利用] > プリントするファイル > プリント設定画面の[プリント後ファイル削除]
カテゴリー:部門別ID管理設定
このカテゴリーには、[部門ID]と[部門別ID管理]を行うかどうかの設定が含まれます。[システム管理部門ID]の情報も含まれます。
このため、以下の項目が[ON]のときに配信前と異なる[部門ID]や[暗証番号]を配信すると、ユーザーがプリンターにログインできなくなることがあります。
(設定/登録) > [管理設定] > [ユーザー管理] > [部門別ID管理]
部門IDによる認証を行うログインアプリケーションが有効化されているプリンターの場合は、配信直前の設定値を配信すると、設定を元の状態に戻せます。
[部門別ID管理]と、SSO-HまたはUser Authenticationを併用しているプリンターで、配信した[部門ID]や[暗証番号]の設定を使用したい場合は、設定を元の状態に戻さずに、以下の操作を行ってください。
1. SSO-HまたはUser Authenticationで管理者としてプリンターにログインします。
2. [部門別ID管理]を[OFF]に変更します。
3. SSO-HまたはUser Authenticationの各ユーザーの[部門ID]の設定を、新しい[部門ID]/[暗証番号]に変更します。
4. [部門別ID管理]を[ON]に変更します。
詳細な操作手順は、以下を参照してください。
プリンターの取扱説明書
カテゴリー:アドバンスドボックスのユーザー管理
以下の設定値を変更すると、ユーザー情報や認証方式が変更され、ユーザーがアドバンスドボックスを使用できなくなることがあります。このような状態になった場合は、正しい内容の設定情報を配信してください。または、プリンターで正しい内容を設定してください。
リモートUIの[アドバンスドボックスのユーザー管理]で行う設定項目
カテゴリー:ウェブブラウザー設定
このカテゴリーには、ウェブブラウザー画面の[お気に入り]の設定情報が含まれます。以下の設定で運用している環境では、関連するカテゴリーが含まれているデータを配信してください。ウェブブラウザー設定のカテゴリーを単独で配信すると、タッチパネルの表示が意図しない状態になることがあります。
ホームまたはカスタムメニューにウェブブラウザーのお気に入りのボタンを表示させている場合
ホーム設定、またはメインメニュー設定とカスタムメニュー設定
[起動/復帰後に表示する画面]にウェブブラウザーのお気に入りを登録している場合
設定/登録の基本情報
カテゴリー:ホーム設定/メインメニュー設定/カスタムメニュー設定
プラットフォームのバージョンによっては、[メインメニュー設定]や[カスタムメニュー設定]のカテゴリーがあって、[ホーム設定]のカテゴリーがないことがあります。
[ホーム設定]に対応しているプリンターに[メインメニュー設定]や[カスタムメニュー設定]を含むデバイス設定値を配信すると、これらのカテゴリーに含まれる設定値は、[ホーム設定]に反映されます。[ホーム設定]に対応していないプリンターに[ホーム設定]を含むデバイス設定値を配信した場合は、[ホーム設定]の設定値は[メインメニュー設定]や[カスタムメニュー設定]には反映されません。
カテゴリー:宛先に関する設定項目を含むカテゴリー
以下のカテゴリーには、宛先に関する設定項目が含まれます。これらのカテゴリーは、一緒に配信することをおすすめします。(関連するカテゴリーの数や有無は、機種によって異なります。)
ボックス関連設定
よく使う設定
アドレス帳
転送設定
ホーム設定
カスタムメニュー設定
WorkFlow Composer設定
設定/登録の基本情報(リモートアドレス帳を使用している場合)
重要
アドレス帳を配信すると、配信前の宛先はすべて削除されます。
例:[宛先表 1]のみを含むアドレス帳を配信すると、[宛先表 1]以外の宛先表やワンタッチに登録されている宛先はすべて削除されます。
一部のカテゴリーを単独で配信すると、配信先のプリンターの他カテゴリーに含まれている宛先の設定との整合性がとれなくなり、意図しない設定になることがあります。一部のカテゴリーを単独で扱う場合は、配信後に、配信先プリンターで、関連項目の宛先設定を確認してください。
リモートアドレス帳を使用している場合は、上記に加えて、以下のカテゴリーも一緒に配信することをおすすめします。(リモートアドレス帳の設定が含まれています。)
設定/登録の基本情報
アドレス帳を使用するアプリケーションが稼働しているプリンターに対して、アドレス帳を配信すると、アプリケーションが正しく動作しなくなる可能性があります。詳細は、以下を参照してください。
アプリケーションの取扱説明書

Type II/Type IV

カテゴリー:設定/登録の基本情報
このカテゴリーに含まれる以下の設定値を変更すると、ネットワークに接続できなくなることがあります。ネットワーク管理者が設定内容に問題がないことを確認した上で配信してください。
Type II
タッチパネルの[メニュー] > [ネットワーク設定]
Type IV
セットアップメニューの[ネットワーク]
システム管理部門ID/部門IDについて
Type IIの[設定/登録の基本情報]カテゴリーには、以下の設定が含まれています。これらの設定値を変更すると、管理者やユーザーがプリンターにログインできなくなることがあります。
Type II
タッチパネルの[メニュー] > [管理設定]> [ユーザー管理] > [システム管理者情報の設定]/[部門別ID管理]
リモートUI の[設定/登録] > [部門別ID管理]
Type IIで[部門別ID管理]が[ON]の場合は、部門IDの設定もこのカテゴリーに含まれます。
配信直前の設定値を配信すると、設定を元の状態に戻せます。
メモ
機種によって、メニューの位置や、画面名、項目名が異なることがあります。
カテゴリー:アドレス帳
Type IIには、[アドレス帳]カテゴリーがあります。
アドレス帳が配信されると、整合性を保つために以下の設定はすべて削除されます。
配信前に登録されていたすべての宛先
設定に宛先を含む[よく使う設定] (Type IIの場合)