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3WE7-03F

印刷ズレをなくしたい

以下のような現象が頻繁に起きる場合は、「印刷ズレ」が発生している恐れがあります。以下の手順を確認してください。
トンボの位置がオモテとウラでズレる
ツメ(*)の位置が揃わない
画像が版面からはみ出してしまう
メモ
1.0 mm未満のズレは修正できないことがあります。
本機は用紙の先端を基準に印刷開始位置を決めています。また、オモテ面の印刷が終わってウラ面の印刷に移るとき、用紙をスイッチバックして後端から印刷を開始します。このため、オモテ面とウラ面で基準となる先端が変わり、その結果、表裏の画像位置がわずかにズレることがあります。

印刷ズレの基本的な原因を取り除く

以下にあてはまるものがないか確認し、原因を取り除いてください。

用紙は正しく断裁されていますか?

用紙の大きさや形状が一定でないと、例えば、画像周囲の余白の大きさなどはページごとに変わってしまいます。用紙が斜めに断裁されていれば、画像も斜めに印刷されてしまいます。
用紙の大きさが既定サイズと異なるため、画像が端に寄ってしまう
斜めに断裁されているため、画像が斜めに印刷される
解決するには
正確に断裁されている別ロットの用紙に変えてください。
お客様ご自身が用紙を断裁している場合、用紙サイズを測定し、正しいサイズに仕上がっているかどうかを確認してください。

用紙の特性に合わせて本機の設定値を変更する

スキャナーを使用する

両面にプリント/コピーされた画像の位置が、表面と裏面とでずれなど起こしている場合、手早く画像位置調整を行いたいときは、位置合わせシートのテストページをスキャナーで読み込んで調整します。
位置合わせシート
テストページ
(表面)
(裏面)
位置合わせシートを使って調整する前に
1
(設定/登録)→[環境設定]→[用紙設定]→[用紙種類の管理設定]→リストから編集する用紙種類を選択→[詳細/編集] < 画像位置調整> の[変更]を押す
2
[スキャナーを使用する]を押す
位置合わせシートを印刷するために
3
出力するテストページの部数を設定→[次へ]を押す
メモ
テストページの出力枚数が多いほど、調整精度が上がります。
テストページを複数枚出力して調整する場合は、必ず排紙された順番に、すべてのテストページを連続して読み込ませてください。順番を変更したり、連続して読み込みを行わなかった場合、正しい調整結果を得られない場合があります。
高精度な出力結果を得るためには、出力したテストページを10分程放置して環境になじませた後に読み込みを開始してください。伸縮しやすい用紙の場合は出力されてすぐのテストページで読み込みを開始すると、用紙の伸縮が読み込み結果に影響を与える可能性があります。
手早く高精度な補正結果を得たい場合は、テストページの出力枚数を1 枚に設定して調整を完了した後に<先端レジの移動量(e)>の[オモテ面]・[ウラ面]を追加調整することで、複数枚のテストページを読み込んだ場合の補正結果に近づけることができます。
ユーザー画像でオモテ面とウラ面の位置を合わせたい場合は、[スキャナーを使用しない]を押して追加で画像位置を調整することができます。
4
調整したい種類の用紙がセットされている給紙箇所を選択→[プリント開始]を押す
テストページが出力されます。
5
位置合わせシートの矢印(↑)と原稿台ガラスの矢印(↑)を合わせてセットする
6
位置合わせシートのマークとテストページの読込1回目のマークを合わせる
7
フィーダーを閉じ、[読込開始]を押す
メモ
フィーダーの開閉はゆっくりと行ってください。フィーダーを閉じるときは、位置合わせシートがずれないよう注意してください。
8
テストページを上下逆さにして、位置合わせシートのマークとテストページの読込2回目のマークを合わせて原稿台ガラスにセット→[読込開始]を押す
9
テストページを裏返して、位置合わせシートのマークとテストページの読込3回目のマークを合わせて原稿台ガラスにセット→[読込開始]を押す
10
テストページを上下逆さにして、位置合わせシートのマークとテストページの読込4回目のマークを合わせて原稿台ガラスにセット→[読込開始]を押す
11
調整が終了します
テストページを複数枚出力した場合は、6から10の手順を出力した枚数分繰り返します。すべてのテストページの読み込みが終わると調整が終了します。
テストページの出力順に連続して読み込ませてください。

スキャナーを使用しない

スキャナーを使用しない場合、用紙の特性にあわせて本機の設定値を変更します。
メモ
鉛筆マークのついていない「基本用紙」()の場合、設定値を変更することはできません。この場合は用紙を複製し、新たにできた鉛筆マークつきの「ユーザー設定用紙」()の設定値を変更します。また設定値の変更が終わったら、 (設定/登録)→[環境設定]→[用紙設定]→[用紙の設定]で、給紙箇所の用紙銘柄を新たに作ったユーザー設定用紙に変更してください。
実測した用紙サイズを登録する
「定められた枠内に正確に印字したい」というような場合は、事前に用紙サイズを正確に登録しておく必要があります。用紙サイズを実際に計測し、その値を登録してください。
(設定/登録)→[環境設定]→[用紙設定]→[用紙種類の管理設定]→印刷ズレが起こる用紙銘柄を選択→[詳細/編集]→ < サイズ> の[変更]→[ユーザー設定サイズ]で、計測した値を入力してください。
ユーザーズガイド「 よく使う用紙の登録」>「サイズを変更する」
画像位置を調整する
画像の位置そのものを補正する方法です。
1
(設定/登録)→[環境設定]→[用紙設定]→[用紙種類の管理設定]→印刷ズレが起こる用紙銘柄を選択→[詳細/編集]→ < 画像位置調整> の[変更]→[スキャナーを使用しない]を押す
2
テストページを出力する
3
以下の順で画像位置の調整を行う
4
テストページを再度出力して光源にかざし、の位置が表裏で一致するかどうかを確認する
5
一致しない場合は、再度以下の順で画像位置の調整を行う
メモ
テストページは10枚程度を目安に出力して、最後に出力されたページを測定用に使ってください。出力開始時は画像位置のばらつきが大きく、それを避けるためです。なお、湿度が高いときは30枚程度出力して、最後に出力されたページを測定用としてください。
250 g/m2以上の厚紙またはコート紙に対して画像位置調整を行う場合、テストページは3~5枚程度出力し、その平均値を測定値として入力するようにしてください。厚紙やコート紙は画像位置のばらつきが大きいためです。
用紙サイズに対応したマークでズレの確認をしてください。例えば、テストページのサイズがA3の場合は、のマークを使ってズレの確認をします。
[二次転写電圧の調整]の設定値を変更した場合は、必ず「倍率調整」も調整してください。
ユーザーズガイド「よく使う用紙の登録」>「画像位置を調整する」
テストページが小さいときの斜行補正/台形補正/直角補正の方法

プリンタードライバー側の印刷設定を変更する

基本的な原因対策や、本機設定値の変更を行ってもなおズレが生じる場合は、プリンタードライバー側で画像位置をずらすことも可能です。ここではimagePRESS Serverを使用している場合を例にとって説明します。

単ページで出力する場合

例えば、下図のように仕上がり予想と結果が異なるときは、次の手順に従って設定を変更します。なお、この設定変更はジョブ単位で行うことができます。
作りたい印刷物
オモテ
ウラ
実際の仕上がり
オモテ
ウラ
1
imagePRESS ServerのCommand WorkStationでジョブをダブルクリックする
[ジョブのプロパティ]が表示されます。
2
[仕上げ]タブを選択し、[画像シフト]にチェックマークをつけ、X方向とY方向に画像を何mm移動させるかを入力する
本例の場合は以下のように入力します。
[おもて] X:1.00 mm、Y:2.00 mm [裏] X:2.00 mm、Y:3.00 mm
3
[印刷]をクリックする
印刷が始まります。印刷ズレが解消したら、本印刷を開始してください。

複数ページを面付けして出力する場合

例えば、下図のように仕上がり予想と結果が異なるときは、次の手順に従って設定を変更します。なお、この設定変更はジョブ単位で行うことができます。
作りたい印刷物
オモテ
ウラ
実際の仕上がり
オモテ
ウラ
1
imagePRESS ServerのCommand WorkStationでジョブをダブルクリックする
[ジョブのプロパティ]が表示されます。
2
[レイアウト]→[普通]を選択し、[両面印刷]を「短辺とじ」、[シート毎のページ数]を「2」に設定する
メモ
[普通]ではなく[製本]を選ぶと、手順3で[画像シフト]を設定することはできません。冊子を作りたい場合は、印刷を終えたあと別途、中とじしてください。
3
[仕上げ]タブを選択し、[画像シフト]にチェックマークをつけ、X方向とY方向に画像を何mm移動させるかを入力する
本例の場合は以下のように入力します。
[おもて] X:1.00 mm、Y:2.00 mm [裏] X:2.00 mm、Y:3.00 mm
4
[印刷]をクリックする
印刷が始まります。印刷ズレが解消したら、冊子の場合は中とじ製本をしてください。
メモ
面付け後の画像をページ単位でバラバラに動かすことはできません。割り付けされた複数ページが1枚の画像として移動します。
手順2で[製本]を選んだ場合は、下図のように、画像を小口方向、またはノド方向にずらすことができます。詳しくは以下を参照してください。