隠れた情報を埋め込んでプリントを管理する(ジョブロック)

コピーやプリント時にジョブ動作の制限情報や追跡情報を埋め込み、出力紙をスキャンしたときにそれらの情報を読み取り、その設定に合わせてジョブを制限する機能です。
これにより、出力紙のコピーやプリントなどのジョブを禁止したり、出力紙を解析して、誰がいつどの複合機でコピーやプリントをしたかを追跡することができます。
これらの情報は、TL コードを使って埋め込みます。
原稿
コピー/プリント
出力紙
TL コード
ドットを背景に紛れ込ませて印字
TL コード:
2次元バーコードの一種です。出力紙にドットを印字し、そのドットの変位を利用してデジタル情報を埋め込むことができます。
ジョブロック情報
ジョブロック情報を埋め込んだ出力紙を、次回スキャンした際に情報を読み取り、コピーやプリントのジョブをロックする(制限する)ことができます。
原稿
コピー/プリント
TLコードが埋め込まれた出力紙
(ジョブロック情報)
コピー/送信/保存
ジョブを制限
  
コピーまたはプリントを無条件に禁止するかどうかなど、埋め込む情報の詳細は、あらかじめ設定しておきます。
(→ジョブロックに必要な設定)
追跡情報
ジョブを実行した日時、ユーザー名、デバイス名などの情報です。
追跡情報を埋め込まれた出力紙をスキャンして、誰がいつどの複合機で複製したかを解析できます。解析には、情報解析ツールが必要です。詳細は 「情報解析ツール for MEAP ユーザーズガイド」を参照してください。
TL コードが印字された出力紙を解析することにより、誰がいつどの複合機で複製したかを追跡できます。追跡には、情報解析ツールが必要です。
コピー/プリント
追跡情報
(オリジナル)
コピー
追跡情報
(オリジナル)
地紋情報
TL コードに加えて地紋情報も設定できます。
地紋情報を埋め込まれた出力紙をコピーすると、その設定にしたがって日時や部数、あるいは任意の文字列などが地紋として浮き上がって印字されます。
コピー/プリント
ジョブロック情報
コピー
地紋を印字

重要
ジョブロック機能の使用、または使用できなかったことにより生じた損害につきましては、弊社は一切その責任を負えませんので、あらかじめご了承ください。
用紙サイズは、A5以上を使用してください。色紙などの白色度の低い用紙種類、薄紙などの透過性の高い用紙種類は使用しないでください。ジョブロック情報や追跡情報が有効に機能しない場合がありますので、必ず、正しい用紙サイズと用紙種類を使用してください。(→使用できる用紙について)

ジョブロック情報を埋め込んでコピーする(TLコード)

出力紙にTLコードを埋め込んで複製を制限します。制限方法は次の4種から選択できます。
無条件許可
出力紙の複製を許可します。
無条件禁止
出力紙の複製を制限します。無条件複写禁止情報が検知された出力紙は複製できません。
パスワード認証
出力紙の複製を制限します。認証が成功した場合のみ複製を許可します。
ユーザー認証
出力紙の複製を制限します。部門別ID管理、またはSSO-Hによる認証を設定している場合に設定できます。部門IDまたはユーザー名が一致した場合のみ複製を許可します。
メモ
[パスワード認証]、または[ユーザー認証]を設定した出力紙を複製するときは、最初のページに埋め込まれている情報が認証されます。次のようなケースでは、ジョブがキャンセルされます。
最初のページの埋め込み情報と2ページ以降のページの埋め込み情報が異なるとき(例えば、1ページ目に「1234567」というパスワードを設定した出力紙があり、2ページ目に「9876543」というパスワードを設定した出力紙があるとき)

1.
[コピー]を押す
2.
[その他の機能]→[ジョブロック]を押す
3.
[ジョブロック情報]を押す
4.
ジョブロック情報の条件を選択
[ユーザー認証]を選択した場合は、現在ログインしている部門IDと暗証番号が埋め込まれます。SSO-Hでログインしている場合は、ユーザー名とパスワードが埋め込まれます。
[パスワード認証]を選択した場合は、[パスワード]を押してパスワードを入力したあと、[次へ]を押します。もう一度パスワードを入力して、[OK]を押します。
5.
[OK]を押す
6.
[OK]→[閉じる]を押す

追跡情報を埋め込んでコピーする

文書にユーザー名、日付と日時、デバイス名などの情報を埋め込むことができます。誰がいつどの複合機から出力した文書であるか、情報解析ツール for MEAPを使って解析できます。
1.
[コピー]を押す
2.
[その他の機能]→[ジョブロック]を押す
3.
[追跡情報]を押す
4.
[設定する]を押す
ID/ユーザー名、日付と時刻、デバイス名などの情報が埋め込まれます。
任意の文字列を設定するには、[任意文字列]を押して、文字列を入力したあと、[OK]を押します。
5.
[OK]を押す
6.
[OK]→[閉じる]を押す

地紋情報を埋め込んでコピーする(TLコード)

コピーすると白抜きで表れる文字を、出力紙の背景に埋め込んでコピーできます。「コピー禁止」などの文言や、日付、ID/ユーザー名などを隠し文字列として埋め込み、出力紙がコピーされたときにこれらの文字を同時に印字します。
1.
[コピー]を押す
2.
[その他の機能]→[ジョブロック]を押す
3.
[地紋情報]を押す
4.
印字の種類を選択→[次へ]を押す
メモ
ログインサービスを利用していない場合は、[ID/ユーザー名]は選択できません。
[スタンプ]を選択する:
[日付]を選択する:
[部数]を選択する:
[シリアル番号]を選択する:
[ID/ユーザー名]を選択する:
[スタンプ]を選択する:
[スタンプ]を押す
<スタンプの種類>ドロップダウンリストを押す→スタンプの種類を選択
[任意入力]を選択したときは、[入力]を押して、任意の文字列を入力し、[OK]を押したあと、[OK]を押します。
[ページ印字/スタンプの文字列登録]に登録されている文字列から選ぶこともできます。(→ページ印字/スタンプの文字列を登録/編集/削除する)
重要
印字の種類に任意入力を選択したとき、入力した文字列は保存されません。[地紋情報]使用時に同じ文字列を印字したいときは、[登録]を押して文字列を登録してください。
[日付]を選択する:
[日付]を押す
印字したい日付を(テンキー)で入力
メモ
日付の指定をしないときは、[日付/時刻設定]に設定してある日付を埋めこみます。日付/時刻設定が正しく設定されているか確認してください。(→日付/時刻を設定する)
[部数]を選択する:
[部数]を押す
印字開始数字を(テンキー)で入力
[シリアル番号]を選択する:
[シリアル番号]を押す
本体のカウンター確認キーを押したときに画面左下に表示される[シリアルNO]が印字されます。
[ID/ユーザー名]を選択する:
[ID/ユーザー名]を押す
ログインサービスを利用しているときに、現在ログインしている部門ID/ユーザー名が印字されます。
5.
<印字サイズ>ドロップダウンリストを押す→印字サイズを選択→原稿の向きを選択
6.
[OK]を押す
7.
[OK]→[閉じる]を押す

TLコードを調整する

文書に埋め込むTLコードのドットのサイズや密度、印字色を調整できます。
1.
[コピー]を押す
2.
[その他の機能]→[ジョブロック]を押す
3.
埋め込む情報を設定→[TLコードの調整]を押す
メモ
埋め込む情報の設定方法については次を参照してください。
4.
ドットを調整
印字色を調整する:
ドットのサイズを調整する:
ドットの密度を調整する:
印字色を調整する:
[マゼンタ]または[ブラック]を選択
原稿に色の濃いイラストや画像がある場合は、[ブラック]の選択をおすすめします。
ドットのサイズを調整する:
[-][+]でドットのサイズを設定
使用環境、または原稿内容によって、適切なドットサイズが異なります。TLコードが埋め込まれた出力紙に対して、正常に複製の制限や追跡情報が解析できるかを確認することをおすすめします。
ドットの密度を調整する:
[標準]または[粗くする]を選択
原稿にイラストや画像が多い場合は、[標準]の選択をおすすめします。
5.
相対コントラスト値を調整
相対コントラスト値の調整は、地紋情報設定時のみ有効です。(→地紋情報を埋め込んでコピーする(TLコード))
相対コントラスト値を調整しない場合は、手順6に進みます。
[サンプルプリント]を押す→用紙の給紙箇所を選択→[プリント開始]を押す
メモ
サンプルプリントの印刷結果には、相対コントラスト値ごとの背景と文字を組み合わせた印字サンプルが印刷されます。
サンプルプリントで、枠囲みされた部分が現在設定されている相対コントラスト値での出力サンプルです。
で最適な印字サンプルの値を相対コントラスト値として設定
相対コントラスト値は、サンプル印字を見ながら調整してください。
相対コントラスト値を大きくすると濃度が濃くなり、小さくすると濃度が薄くなります。
相対コントラスト値の設定範囲は、基準値の設定により次のようになります。
基準値
相対コントラスト値
1
0~+7
4
-3~+7
8~56
-7~+7
60
-7~+4
64
-7~0
基準値を設定する:
基準値を設定する:
[基準値の設定]を押す
[サンプルプリント]を押す→用紙の給紙箇所を選択→[プリント開始]を押す
メモ
基準値のサンプルプリントの印刷結果には、基準値ごとの地紋イメージサンプルが印刷されます。
基準値のサンプルプリントで、枠囲みされた部分が現在設定されている基準値での出力サンプルです。
で基準値を設定→[OK]を押す
基準値は、基準値のサンプルプリントを見ながら調整してください。
基準値の値を大きくすると濃度が濃くなり、小さくすると濃度が薄くなります。
6.
[OK]を押す
7.
[OK]→[閉じる]を押す

重要
ジョブロック機能は、出力紙の複製の制限を常に保証するものではありません。全面写真などの出力や、設定の組み合わせによっては、複製の制限や追跡情報が解析できないことがあります。
お使いの複写機または複合機によっては、地紋情報を設定した出力紙をコピーした場合、設定どおりに文字列が浮かび上がらない場合があります。その場合、[TLコードの調整]を使って設定を調整できます。(→TLコードを調整する)
ファイル内容や設定の組み合わせによっては、コピースピードが遅くなる場合があります。
本機能と組み合わせて使用できない機能については、「機能組み合わせ表」を参照してください。
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