ページオーバーレイ機能
帳票などを印字するときに、それぞれのページの内容を枠取りしたり、罫線や網を掛けたい場合があります。この罫線や網などをそれぞれのページで作成するのではなく、iRシリーズ/imagePRESSシリーズ/imageRUNNER ADVANCEシリーズのオーバーレイページにあらかじめ登録しておいて、ホストコンピューターから送られる印字データに重ねて印字することができます。この機能を「ページオーバーレイ」といいます。このページオーバーレイ機能を使うと、表の罫線や文字、網掛けなどのデータをページごとに送る必要がないのでデータ量を減らすことができ、データ作成を効率よく行うことができます。
iRシリーズ/imagePRESSシリーズ/imageRUNNER ADVANCEシリーズには、横罫線、枠取り、行網掛けなど、汎用的な定型フォームが5種類ほど登録されています。あらかじめ保有しているこのオーバーレイページをシステムページといいます。
ユーザーが独自にフォームを作成して登録できるオーバーレイページを、システムページに対して「ユーザページ」といいます。
システムページ
システムページには、iRシリーズ/imagePRESSシリーズ/imageRUNNER ADVANCEシリーズが保有している次の5種類の定型フォームが登録されています。
システムページのオーバーレイ印字
システムページのオーバーレイ印字は、メニューの「システムオーバーレイ」でシステムページ番号を設定して開始します。
ただし、システムページを指定した時点で、オーバーレイ印字が開始されるわけではなく、通常の印字データによってページが排出されるときに、そのページに対してオーバーレイ印字が行われます。
なお、システムページのオーバーレイ印字の開始を指定すると、パラメータリセット処理が行われます。
システムページのオーバーレイ印字を終了するときは、メニューの「システムオーバーレイ設定」で[しない]を指定します。
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システムページをオーバーレイ印字に設定し、さらにユーザーページに登録されているフォームを重ねてオーバーレイ印字することもできます。
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ユーザーページ
ユーザーページは、ユーザーが独自にフォームを作成して登録できるオーバーレイページです。
ユーザーページは2ページ(ユーザーページ1およびユーザーページ2と呼びます)まで登録できます。
ユーザーページの登録
ユーザーページのフォームの登録は、I5577エミュレーションモードで追加されたiRシリーズ/imagePRESSシリーズ/imageRUNNER ADVANCEシリーズ独自の制御命令(専用命令)によって開始します。
登録を開始すると、以降ホストコンピューターから送られてくるフォームデータが、指定されたユーザーページ(1または2)に登録されます。なお、登録開始時にはパラメータリセット処理が行われ、制御命令で設定したすべての印字パラメータが初期状態に戻ります。ただし、メニューで設定した印字パラメータはそのまま残ります。また、専用命令によってユーザーページの登録を終了したときにも、パラメータリセット処理が行われます。
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ひとつのユーザーページに登録できるフォームデータは、用紙1ページ分です。
したがって、ページ長を短く設定して1枚の用紙に複数のページを確保した場合は、フォームは用紙単位でしかオーバーレイされません。
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ユーザーページの登録は、次の専用命令を受信すると終了します。
このほか、次のような場合にもユーザーページの登録は終了します。
排紙をともなう制御命令を受信したとき
パラメータリセットをともなう制御命令を受信したとき
制御命令によって、ソフトリセット処理が行われたとき
垂直移動をともなう制御命令によって用紙エンド位置を越えたとき
この制御命令には、改行LF、改ページFF、垂直タブ位置への移動VT)などがあります。
メニューの「自動排紙」で設定した排紙時間になったとき
ユーザーページに登録するデータがメモリーサイズを超えたとき
「23 ダウンロードフル」というエラーメッセージが表示されます。
このとき、「エラースキップ」をすると、これ以前のデータを破棄し、以降のデータは読み飛ばします。
なお、ユーザーページに登録したフォームのデータは、メニューの「登録レベル」の設定によって消去する時期を選択できます。
[一時]に設定したとき:
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印字を開始し、一連の印刷処理(ジョブ)すべてのページの印字が終了した時点で登録内容が消去されます。
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[永久]に設定したとき:
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iRシリーズ/imagePRESSシリーズ/imageRUNNER ADVANCEシリーズの電源をオフにするか同等のリセット処理を行うまで登録した内容を保持します。
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すでに登録されているユーザーページに新しいフォームを登録すると、登録済みのフォームは消去されます。また、ユーザーページに登録したフォームのデータ量が多いと、普通のページの印字が遅くなることがあります。
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ユーザーページのオーバーレイ印字
ユーザーページのオーバーレイ印字は、メニューの「ユーザーオーバーレイ1」または「ユーザーオーバーレイ2」を[する]に設定して開始します。両方を[する]に設定すれば両方のフォームを重ねてオーバーレイ印字することができます。
ただし、ユーザーページを設定した時点で、オーバーレイ印字が開始されるわけではなく、通常の印字データによってページが排出されるときに、そのページに対してオーバーレイ印字が行われます。
なお、ユーザーページのオーバーレイ印字の開始を指定すると、パラメータリセット処理が行われます。
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ユーザーページのオーバーレイ印字を終了するときは、メニューの「ユーザーオーバーレイ1」または「ユーザーオーバーレイ2」を[しない]に設定することによって終了します。
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ユーザーページのフォームをシステムページの定型フォームと重ねて印字することもできます。
システムページのオーバーレイ印字を終了するときは、メニューの「システムオーバーレイ設定」で[しない]を指定します。
ユーザーページの登録中は、次の制御命令が無視されます。
ユーザーページの登録開始
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ESX 01h 00h 02h h
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LIPSの制御命令によるユーザーページの登録
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ESX 01h 00h 03h SP ’
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LIPSの制御命令によるユーザーページの登録終了
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ESX 01h 00h 03h SP .NUL
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複写ページの登録
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ESX 01h 00h 04h SP ?h
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複写用紙のオーバーレイ印字開始
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ESX 01h 00h 05h SP ? p
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複写用紙のオーバーレイ印字終了
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ESX 01h 00h 03h SP ? z
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複写ページの消去
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ESX 01h 00h 04h SP ? r
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