I5577モードの注意と制限
I5577エミュレーションモードでは、エミュレートするIBM5577と違いがあります。ご使用にあたり、それぞれの注意と制限事項をよくお読みください。
解像度の違いについて
ドットイメージの印字
イメージデータの印字は、iRシリーズ/imagePRESSシリーズ/imageRUNNER ADVANCEシリーズとIBM5577との解像度の違いによって、データを拡大して印字します。これによって、IBM5577の1ドット(I75モード:180 dpi、プロモード:360 dpi)がiRシリーズ/imagePRESSシリーズ/imageRUNNER ADVANCEシリーズの解像度600 dpiの複数のドットに拡大されるため、印字結果が若干異なることがあります。
特に、水平方向と垂直方向の縮小率が異なるページフォーマットでは、横長のイメージになります。
垂直方向の移動とイメージデータ
IBM5577では、イメージの展開の縦方向の解像度が180 dpi(1インチあたり180ドット)であるのに対して、改行ピッチは1/120インチ単位になります。このため、ページフォーマットによっては拡大率の関係から1ドット幅のずれが生じることがあります。
文字の印字
文字はフォントデザインの違いにより、印字結果がIBM5577とは異なります。
水平方向・垂直方向の印字間隔
IBM5577の日本語モードでは、ページフォーマットFmode 3の水平・垂直方向およびFmode 6の垂直方向が半端な拡大率であるため、場所によって間隔が1ドットずれることがあります。また、英語モードでは、Proprinter XL24Eの水平方向の解像度が360 dpi、垂直方向が216 dpiまたは180 dpiであり、半端な拡大/縮小率になるため、場所によって間隔が1ドットずれることがあります。
水平方向・垂直方向の縮小率
ページフォーマットFmode 4とFmode 6では、水平方向と垂直方向の縮小率が異なります。このため、イメージデータで描いた円などは横長になります。
右マージン
本エミュレーションモードでは、印字データが1ドット未満でも右マージン位置を越えた場合、次の行に印字します。
文字セット・フォントパターンについて
2バイトコードの未定義領域
2バイトコード(漢字コード)の中で、IBM5577では未定義の領域にiRシリーズ/imagePRESSシリーズ/imageRUNNER ADVANCEシリーズ専用の文字パターンが割り当てられている部分があります。このため、この部分のコードを印字させると、IBM5577ではスペースになりますが、本エミュレーションモードでは特定の文字パターンが印字されます。
1バイトコード文字のフォントと文字ピッチの関係
IBM5577では、1バイトコード文字(ANK文字)のフォントと文字ピッチはそれぞれ独立して設定されます。本エミュレーションモードでは、明朝体10cpiフォントおよび12cpiフォントを選択しているときに文字ピッチが12cpiより狭く設定されると、自動的に明朝体15cpiフォントが選択されます。
また、どの文字フォントであっても、横幅縮小設定が行われると、明朝体15cpiフォントが選択されます。
エリート、DPゴシック、クーリエのカタカナ
日本語モードのエミュレーションでは、エリート、DPゴシック、クーリエではカタカナフォントを持っていないため、エリートのカタカナは明朝12cpi、DPゴシック、クーリエのカタカナは明朝10cpiを使用しています。
印字領域の右端と右マージン
有効印字領域の右端付近に右マージンが設定されているとき、文字フォントの幅より文字ピッチが小さい場合に印字領域付近の文字が1文字印字されない場合があります。
文字フォントと文字ピッチ
IBM5577の日本語モードでは、エリート、DPゴシック、クーリエを文字フォントの幅より小さい文字ピッチで印字するとフォントの端が欠けますが、本エミュレーションモードでは文字が重なって印字されます。
1ページ内の文字フォントの数
1ページ中で使用できる文字フォントの数は、最大128種類です。このフォントの数には、文字修飾のデータも含まれます。また、スケーラブルフォントの場合は、文字サイズが異なると別フォントとして数えられます。
そのほかの制限
領域モード
領域モードが無効なページフォーマット(Fmode 1, 2)のときでも領域モードの設定を変更できます。この場合、ページフォーマットがFmode 3, 4, 6, 7, 8に切り替わったときに設定が有効になります。ただし、どのページフォーマットのときでも、領域モードの設定を変更した時点で印字パラメータのリセット処理が行われます。
ユーザーページの登録時のX/Y補正
共通メニューで設定したX/Y補正は、印刷時に微調整が行われるため、ユーザーページの登録時には補正が行われません。したがって、ユーザーページのX/Y補正を行う場合は、ユーザーページを使ってオーバーレイ印刷を行う際に補正を行う必要があります。
用紙の向き
用紙の送り方向は、iRシリーズ/imagePRESSシリーズ/imageRUNNER ADVANCEシリーズが最適と判断した用紙の向きによって決まりますが、2ページ印刷およびページ登録中は次のようになります。
2ページ印刷ではA4、B5サイズのデータがA3、B4サイズに印刷されるため、つねに横方向送りでページが作成されます。
ページ登録中は、2ページ印刷にかかわらずiRシリーズ/imagePRESSシリーズ/imageRUNNER ADVANCEシリーズにより選択された用紙の向きの設定にしたがって登録ページを作成します。ただし、LIPSの制御命令によるページ登録時は、2ページ印刷が指定されていると用紙の向きの設定にかかわらず横方向送りで登録ページが作成されるため、縦方向送りで登録する場合はLIPS側で2ページ印刷の設定を解除する必要があります。
メモリーオーバー
文字の登録、マクロの登録、オーバーレイ印字のユーザーページ、システムページ、複写用紙機能の共通ページ/複写ページの登録を行っているときにメモリーが不足すると、『23 ダウンロードフル』と表示されます。
この場合、エラースキップの操作を行うと、次のような動作を行います。
ユーザーページ・共通ページ・複写ページ登録時||メモリーフルになるまでのデータは破棄され、以降の登録終了までのデータを読み飛ばします。
システムページのページ番号指定時||システムページを展開するメモリーが不足です。この場合、メモリーフルになるまでのデータは破棄され、以降のデータを読み飛ばします。
文字の登録・マクロ登録時||登録を終了し、以降の登録終了までのデータを読み飛ばします。||登録中の文字データまたはマクロデータは削除されます。
ページ長
IBM5577の英語モードでは、用紙より長いページ長を設定したり、用紙上端で用紙を越える逆改行などが行えますが、本エミュレーションモードでは用紙の有効印字領域いっぱいまでを移動範囲とします。
白紙ページの排紙
本エミュレーションモードでは、ページ内に次の印字データがないと排紙を行いません。
スペース以外の文字および登録文字
イメージ
アンダーライン
ただし、次の場合は白紙を排紙します。
「用紙位置微調整」、「上余白」の設定によって、上記を含む印字データが印字範囲を越えた場合。
共通プリント環境の「縦補正」・「横補正」の設定によって、上記を含む印字データが印字範囲を越えた場合。