ページフォーマット

ESC/Pエミュレーションモードには、ESC/Pプリンターでの印刷を想定した様々なアプリケーションソフトウェアおよび印字データに対応するために、7種類のページフォーマットが用意されています。
ホストコンピュータ側で印字開始を指示する前に、想定されている用紙の種類(カット紙/連続用紙/用紙サイズ)や用紙の方向(縦置き/横置き)に合わせて、最適なページフォーマットを選んでおきます。
ページフォーマット名の右下にある名称(Fmode 1, 2, 3, 4, 6, 7, 8)は、各ページフォーマットに対応するモードNo.です。以後、本カテゴリの操作説明および制御命令の説明では、おもにこのモードNo.を使用しています。

カット紙のページフォーマット

カット紙に対応したページフォーマットは、第1文字目がiRシリーズ/imagePRESSシリーズ/imageRUNNER ADVANCEシリーズの有効印字領域の左上端とほぼ同じ位置に印字されます。
タッチパネルで設定されている用紙サイズにしたがってレイアウトされ、印字が行われます。
タッチパネルで設定されているページ長にしたがって1ページに印字できる行数(改ページの位置)が変わります。
用紙の余白を有効に活用するワイド領域モードが使用できます。
ただし、実寸で印字するページフォーマット(Fmode 1, 2)では、A3サイズの用紙に印字する場合に限ります。

連続用紙のページフォーマット

連続用紙に対応するページフォーマットは、印字データを縮小して印字します。
タッチパネルで設定されているページ長にしたがって1ページに印字できる行数(改ページの位置)が変わります。
用紙の余白を有効に活用するワイド領域モードが使用できます。

ページフォーマットの種類

本エミュレーションモードの7種類のページフォーマットについて説明します。それぞれのページフォーマットでは、ESC/Pプリンターと同等の印字結果を得られるように、印字データの縮小方法や、印字領域などが決められています。
なお、用紙の上下、左右5mmの範囲には印字できません。この余白を除いた印字可能な範囲を「有効印字領域」といいます。各ページフォーマットでは、この有効印字領域内に、ESC/Pプリンター用に作成された印字データが収まるように、それぞれ印字領域が定められています(設定によって、実際の印字領域は有効印字領域内で変更可能です)。
ページフォーマットはメニューの「ページフォーマット」で設定します。

1ページの文字数と行数

それぞれのページフォーマットで1ページに印字できる文字数(10cpiのとき)と行数(6 lpiのとき)を用紙サイズごとに示します。
ページフォーマット
A3
B4
A4
B5
A5
はがき
実寸縦
(Fmode 1)
文字数
112
97
78
67
54
35
行数
92
78
63
54
42
28
実寸横
(Fmode 2)
文字数
136
136
112
97
78
54
行数
63
52
42
36
28
16
10インチ→A4縦
(Fmode 3)
文字数
80
80
80
×
×
×
行数
66
66
66
×
×
×
15インチ→A4横
(Fmode 4)
文字数
136
136
136
×
×
×
行数
66
66
66
×
×
×
15インチ→B4縦
(Fmode 6)
文字数
136
136
×
×
×
×
行数
66
66
×
×
×
×
B4→A4縦
(Fmode 7)
文字数
97
97
97
×
×
×
行数
78
78
82
×
×
×
B4→A4横
(Fmode 8)
文字数
136
136
136
×
×
×
行数
52
52
52
×
×
×
「×」印になっているページフォーマットと用紙サイズの組み合わせでは、印字不可能または印字データが欠落する場合があります。
上表の文字数/行数は、上余白、用紙位置微調整、右マージン既定値、印刷幅が初期状態の場合です。
「cpi」は、文字ピッチを表す単位です。1インチあたりの文字数で表します。
10cpiは1インチの幅にANK文字(1バイトコード文字)が10文字印字できることを意味します。
「lpi」は、行ピッチを表す単位です。1インチあたりの行数で表します。
6 lpiは1インチの高さに6行印字できることを意味します。
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