文字セットの切り換えによる印刷方法

JAN、EAN、UPCコードのデータキャラクタは0~9までですが、それぞれのデータパターンA~D(メインプログラムは各エミュレーションモードでの印刷を参照)にしたがって、文字セットを切り換える必要があります。これは、データパターンが異なる場合、同じコードでもバーコードのデザインが違うためです。たとえばJAN8桁は、1桁目(パターンA)の位置での"0"と5桁目(パターンC)の位置での"0"とでは、バーコードデザインが異なります。
以下の方法は、それぞれのデータパターンA~Dに該当する文字セットを切り換えながら印字します。

LIPSモードでの印刷方法

以下の手順でキヤノン複合機/プリンターに送ることによって印刷できます。
印字開始位置CAPの設定(行桁モードにて、CAPの移動を行います。または、サイズ単位モード設定、サイズ単位の選択、垂直水平絶対位置移動命令等のサイズ単位モードにてCAPの移動を行います。)
ガードバー用の文字セット(BARjan-D.BAR)を文字セット名称選択命令にて選択します。
"L"の文字を送ります。
左側のデータキャラクタパターン用の文字セット(BARjan-A.BARまたはBARjan-B.BAR)を文字セット名称選択命令にて選択します。
左側のデータキャラクタを送ります。
④、⑤の組み合わせで左側のデータキャラクタパターンを印刷します。
ガードバー用の文字セットを文字セット名称選択命令にて選択します。
"M"の文字を送ります。
右側のデータキャラクタパターンの文字セットを文字セット名称選択命令にて選択します。
右側のデータキャラクタを送ります。
ガードバー用の文字セットを文字セット名称選択命令にて選択します。
"R"の文字を送ります。(UPC短縮バージョンの場合、"E"を送ります。)

各エミュレーションモードでの印刷

次の手順で、キヤノン複合機/プリンターにコマンドを送ることによって印刷できます。
1LIPSモードのユーザーページ登録開始命令
イメージデータ転送命令+LIPS命令
LIPSモードのユーザーページ登録終了命令
ユーザーページ、オーバーレイ印字開始命令
エミュレーションモードで印刷する場合には必ずバーコードのフォント、OCR-Bフォントを印刷するページの先頭で行ってください。(ページの途中で印刷することはできません。)また、1ページに複数個のバーコードを印刷する場合には2のイメージデータ転送命令+LIPS命令で印刷する位置にCAPを移動してバーコードの印刷を行ってください。
イメージデータの転送命令のパラメータのバイト数は必ずLIPS命令のコマンドのバイト数を指定してください。
バイト数の指定が誤っている場合には、正常にバーコードが印刷できなくなります。エミュレーションモードのコマンド(LIPSモードのユーザーページ登録開始、終了命令、イメージデータの転送命令、ユーザーページオーバーレイ印字開始等)の詳細は各エミュレーションモードの取扱説明書をご参照ください。
②のコマンド体系にて、LIPSの命令をキヤノン複合機/プリンターに送ります。 LIPSの命令は、LIPSモードでの印刷方法をご参照ください。
④のコマンドの後、印字データをキヤノン複合機/プリンターに送ることによってバーコードが印刷されます。
LIPSの詳細は、プログラマーズマニュアルをご参照ください。
※ プログラマーズマニュアルは、キヤノンホームページからダウンロードすることができます。
JAN、EAN、UPC印刷の文字セットの切り換えは、以下の組み合わせになります。
JAN、EAN、UPC標準バージョン(13桁)の場合
先頭1桁
文字セットの切り換えパターン
0
DAAAAAADCCCCCCD
1
DAABABBDCCCCCCD
UPCコード
2
DAABBABDCCCCCCD
3
DAABBBADCCCCCCD
4
DABAABBDCCCCCCD
JANコード
5
DABBAABDCCCCCCD
6
DABBBAADCCCCCCD
7
DABABABDCCCCCCD
8
DABABBADCCCCCCD
9
DABBABADCCCCCCD
JJAN、EAN短縮バージョン(8桁)の場合
文字セットの切り換えパターン
DAAAADCCCCD
UPC短縮バージョンの場合
文字セットの切り換えパターン
末尾1桁(チェックデジット)
DBBBAAAD
0
DBBABAAD
1
DBBAABAD
2
DBBAAABD
3
DBABBAAD
4
DBAABBAD
5
DBAAABBD
6
DBABABAD
7
DBABAABD
8
DBAABABD
9
補足:
A=J_ _ _ _A.BAR または
BARjan-A.BAR
B=J_ _ _ _B.BAR または
BARjan-B.BAR
C=J_ _ _ _C.BAR または
BARjan-C.BAR
D=J_ _ _ _D.BAR または
BARjan-D.BAR
の文字セットの略称です。
JAN、EAN、UPCの末尾がチェックデジットになっておりますが、チェックデジットが正しくないデータの場合、バーコードが読み取れないことがあります。
正当なデータにするためにチェックデジットを付加する時は、ユーザーアプリケーションで行ってください。
チェックデジットの算出方法は、JANコードチェックデジット計算方法をご参照ください。
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