制御命令

HP-GLエミュレーションモードで使用できる制御命令について説明します。独自の制御プログラムを作成するときなどに、必要に応じてお読みください。
作図データや文字をiRシリーズ/imagePRESSシリーズ/imageRUNNER ADVANCEシリーズで印刷する際は、制御命令によって作図の細かい指示が行われています。本エミュレーションモードでは、グラフィックス・プロッター7550BでサポートしているHP-GL(Hewlett Packard-Graphics Language)命令によって図面やグラフを描くことができます。
アプリケーションソフトウェアを使用して印字するときは、アプリケーションソフトウェア側で自動的にこの制御命令を送り出しています。独自に作成したプログラムで印字する場合は、本カテゴリに記載される制御命令の説明をご覧ください。

制御命令の種類

HP-GL命令には、決まった書式があります。
たとえば、HP-GLの作図命令を使って、座標(1000,500)から(2000,3000)の位置まで直線を引く場合、次のような命令を送ります。
PA1000,500;
PD;
PA2000,3000;
PU;
iRシリーズ/imagePRESSシリーズ/imageRUNNER ADVANCEシリーズは、この命令を受け取ると、座標(1000,500)に現在位置を移動して、その点から座標(2000,3000)までの間に、現在選択されているペン(線の太さ、グレータイプおよび指定カラー)で直線を引きます。
「PA」、「PD」などの先頭のアルファベットの2文字が命令を示します。
命令によっては、いくつかのパラメータをともなうものがあります。
たとえば、「PA」の後ろには座標を示す2つのパラメータが必要になります。パラメータが複数の場合は、パラメータの間に「,」をつけてパラメータを区切ります。
また、命令の最後には、その命令の終わりを示すターミネータ「;」を付けます。パラメータの不要な命令では、省略することも可能で、次の命令を続けて送ることもできます。(本エミュレーションモードでは、HP-IBインターフェイスを使用できませんので、LF コードをターミネータとして使用することはできません。)
なお、文字プロットに関する命令(LB命令)では、ターミネータに ETX コードを使用します。文字プロット命令以降に続く文字列データの最後に ETX コードを付加します。ただし、ホストコンピューター上の問題でETX コードを使用できない場合は、ターミネータ設定命令によって ETX コードをほかの文字キャラクタに変更することも可能です。
HP-GL命令のパラメータには、次の3種類のデータの種類(型)があります。
整数型
整数値を指定します。
整数型の指定範囲:-8388608~+8388607
例:ペン選択命令 SP2;
実数型
実数値を指定します。
実数型(sd)の指定範囲:-8388608.00000000~+8388607.00000000
例:絶対文字方向命令 DI2.5,-2;
文字型
文字、数式、文字変数などを指定します。
例:文字プロット命令 LBPLOTTER ETX
表中の指定範囲は、HP-GLでエラーにならない値であり、実際の有効範囲(パラメータとして意味を持つ値)は命令によって異なります。
命令によっては、パラメータを必ず指定するものと、省略できるものがあります。以降の説明では、それぞれのパラメータを2種類のカッコで区別しています。
また、カッコの中には、パラメータのデータ型を示します。
< >
:必ず指定するパラメータ
《 》
:省略できるパラメータ
< (i)>
:整数型
< (sd)>
:実数型
< (DEC)>
:整数型文字データ(10進数)
< (ASC)>
:文字型データ(ASCII文字)

制御コード

機能
書式
ETX
03h
BS
08h
HT
09h
LF
0Ah
VT
0Bh
CR
0Dh
SO
0Eh
SI
0Fh
SP
20h
SS2
8Eh
SS3
8Fh

HP-GL命令

機能
書式
AA<X座標(sd)>,<Y座標(sd)>,<中心角(sd)>《,分解能(sd)》;
AF;
AH;
AR<X増分(sd)>,<Y増分(sd)>,<中心角(sd)>《,分解能(sd)》;
BF;
BL《文字列(ASC)》;
CA《文字セット番号(i)》;
CI<半径(sd)>《,分解能(sd)》;
CM《スイッチモード(i)《,フォールトバックモード(i)》》;
CP《横方向文字数(sd)》《,縦方向行数(sd)》;
CS《文字セット番号(i)》;
CT《モード(i)》;
DF;
DI《run値(sd)》《,rise値(sd)》;
DL《文字番号(i)《,コントロール値(i)》,X座標値(i),Y座標値(i),……《,
DR《run値(sd)》《,rise値(sd)》;
DS《スロット番号(sd)《,文字セット番号(sd)》》;
DT<文字(ASC)>;
EA<X座標(sd)>,<Y座標(sd)>;
EP;
ER<X増分(sd)>,<Y増分(sd)>;
ES《文字間隔(sd)《,行間隔(sd)》》;
EW<半径(sd)>,<始点角(sd)>,<中心角(sd)>《,分解能(sd)》;
FP;
FT《種類(i)《,間隔(sd)《,角度(sd)》》》;
GM《ポリゴンバッファーサイズ(i)》《,ダウンロードキャラクタバッファーサイズ
(i)》《,リプロットバッファーサイズ(i)》《,ベクタバッファーサイズ(i)》;
IN;
IN-1;
IP《P1のX座標(i),P1のY座標(i)》《,P2のX座標(i),P2のY座標(i)》;
IV《スロット番号(i)《,方向(i)》》;
IW《左下のX座標(i),左下のY座標(i),右上のX座標(i),右上のY座標(i)》;
LB《文字列データ(ASC)》ETX
LO《基準位置(i)》ETX
LT《パターン番号(i)《,パターン長(sd)》》;
NR;
PA《X1座標(i/sd),Y1座標(i/sd)》《,X2座標(i/sd),Y2座標(i/sd),……,Xn座標(i/sd),Yn座標(i/sd)》;
PB;
PD《X1座標(i/sd),Y1座標(i/sd)》《,X2座標(i/sd),Y2座標(i/sd),……,Xn座標(i/sd),Yn座標(i/sd)》;
PG;
PM<モード(i)>;
PR《X1増分(i/sd),Y1増分(i/sd)》《,X2増分(i/sd),Y2増分(i/sd),……,Xn増分(i/sd),Yn増分(i/sd)》;
PS《用紙サイズ(i)》;
PT《間隔(sd)》;
PU《X1座標(i/sd),Y1座標(i/sd)》《,X2座標(i/sd),Y2座標(i/sd),……,Xn座標(i/sd),Yn座標(i/sd)》;
RA<X座標(sd)>,<Y座標(sd)>;
RO《角度(i)》;
RP《枚数(i)》;
RR<X増分(sd)>,<Y増分(sd)>;
SA;
SC《X最小値(i),Y最小値(i),X最大値(i),Y最大値(i)》;
SG《ペン番号(i)》;
SI《文字の幅(sd),文字の高さ(sd)》;
SL《tanθ(sd)》;
SM《シンボル(ASC)》;
SP《ペン番号(i)》;
SR《文字の幅(sd),文字の高さ(sd)》;
SS;
TL《正の方向の目盛長(sd)》《,負の方向の目盛長(sd)》;
UC《ペン状態(i),》<X1増分(i),Y1増分(i)>《,ペン状態(i)》《,X2増分(i),Y2増分(i),……,Xn増分(i),Yn増分(i)》;
UF《間隔(i)《,間隔(i)》》;
WG<半径(sd)>,<始点角(sd)>,<中心角(sd)>《,分解能(sd)》;
XT;
YT;
本エミュレーションモードでは、次のHP-GL命令はサポートしていません。
命令名
AH
半ページの紙送り(無視)
AP
自動ペン機能の機能設定(無視)
AS
ペン加速度の設定
BP
ビープ音を出す
CC
文字の分解能を設定
CV
カーブラインジェネレータの制御
DC
ディジタイズモードのクリア(無視)
DP
ディジタイズモードの設定(無視)
DU
文字プロット方向をユーザーユニットで指定
DV
文字プロット方向の指定(縦書き/横書き)
EC
用紙のカット機能(無視)
FR
長軸作図のために相対座標系などの計算を行う
FS
ペン圧の指定
GC
グループカウント番号を指定
GR
指定されたX増分でXYプロットを実行
IC
OB命令で位置を出力させる文字を指定
IM
マスクの条件を設定する
KY
ファンクションキーヘの機能割り当て
OA
現在のペン位置と状態を出力可能にする
OB
IC命令で指定した文字の位置を出力可能にする
OC
最後に実行したペン位置と状態を出力可能にする
OE
エラー番号を出力可能にする
OF
プロッターユニットの数を出力可能にする
OG
グループカウントを出力可能にする
OH
ハードクリップリミットを出力可能にする
OI
プロッターの機種を出力可能にする
OL
出力可能な文字列情報を出力可能にする
OO
オプションパラメータを出力可能にする
OP
スケーリングポイントを出力可能にする
OS
ステータスバイトを変換した値を出力可能にする
OT
ペン・カルーゼルタイプを出力可能にする
OW
ウィンドウの座標値を出力可能にする
PC
絶対座標値でカーソルを移動させる
RC
現在のカーソル座標と状態を出力可能にする
ST
テキストの位置を指定
SU
文字の大きさをユーザーユニットで指定
VA
プロット速度を自動調整する(無視)
VN
VA命令の解除(無視)
VS
ペン速度の指定
WD
プロッターのディスプレーにメッセージを送る
XA
X軸の描画
YA
Y軸の描画
IR
Input Relative Pl, P2
AT
Absolute Arc 3 Point
PE
Polyline Encoded
RT
Relative Arc 3 Point
AC
Anchor Corner
LA
Line Attributes
PW
Pen Width
RF
Raster Fill Definition
UL
User-Defined Line Type
WU
Pen Width Unit Select
AD
Alt-Font Definition
CF
Character Fill Mode
SD
Std-Font Definition
TD
Transparent Data
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Merge Control
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Message
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