運用上の注意事項 (アドレス帳管理機能)

ここでは、本ソフトウェアを使用してアドレス帳の管理を行うにあたっての注意事項を説明しています。
プリンターのタイプによって、アドレス帳の仕様が異なります。機種とタイプの対応については、以下を参照してください。
アドレス帳管理機能を運用する前に、以下の注意事項を確認してください。

プリンターの設定

本ソフトウェアを使用してプリンターのアドレス帳を管理するには、プリンターの設定を工場出荷値から変更する必要があります。詳細は、以下を参照してください。

アドレス帳の管理方法

本ソフトウェアのデバイス設定値管理機能によってアドレス帳が管理されているプリンターに、アドレス帳管理機能を使用してアドレス帳を配信すると、アドレス帳の整合性が取れなくなる可能性があります。アドレス帳は、どちらか一方の機能を使用して管理することをおすすめします。

アドレス帳管理機能で管理できる宛先表

アドレス帳管理機能で管理できる宛先表は、以下のとおりです。

Type I:

Type Iのプリンターについては、以下の宛先表を管理できます。
宛先表 1~宛先表 10
ワンタッチ
重要
Type Iの一部のプリンターに存在する以下の宛先表は、本ソフトウェアのアドレス帳管理機能では管理できません。
管理者用宛先表
個人宛先表
ユーザーグループ宛先表

Type II:

Type IIのプリンターについては、以下の宛先表を管理できます。
短縮ダイヤル
ベストメンバー(機種によってはワンタッチ)
重要
Type IIのプリンターに、本ソフトウェアからアドレス帳の配信を実行した場合は、プリンターのすべての定型業務が削除されます。

宛先の件数について

プリンターのタイプごとの仕様は以下のとおりです。

宛先表

Type I:

1つの宛先表には、宛先と宛先グループを合わせて1600件まで配信できます。また、[宛先表 1]~[宛先表 10]に配信できる宛先と宛先グループの合計は1600件までです。

Type II:

アドレス帳には、宛先と宛先グループを合わせて300件まで配信できます。

ワンタッチ

Type I:

ワンタッチには、宛先と宛先グループを合わせて200件まで配信できます。アドレス帳管理機能の[ワンタッチ]に登録した宛先を、プリンターの[ワンタッチ]に配信できます。

Type II:

[ベストメンバー](機種によっては[ワンタッチ])には、宛先と宛先グループを合わせて19件まで配信できます。アドレス帳管理機能の[ワンタッチ]に登録した宛先を、プリンターの[ベストメンバー](機種によっては[ワンタッチ])に配信できます。

宛先グループ

Type I:

1つの宛先グループに登録できる宛先の件数は256件です。[宛先の種類]が異なる宛先を混在させることもできます。

Type II:

1つの宛先グループに登録できる宛先の件数は、以下の通りです。
[Eメール]: 100件
[I ファクス]: 100件
[ファクス]: 299件
重要
Type IIでは、以下のことに注意が必要です。
宛先グループに登録できるのは、[宛先の種類]が[Eメール]、[I ファクス]、[ファクス]の宛先です。
1つの宛先グループに、[宛先の種類]が異なる宛先を混在させることはできません。

宛先表のバックアップ

事前に、本ソフトウェアを使用して宛先表をバックアップしておくことをおすすめします。本ソフトウェアのタスクを実行した結果、アドレス帳が意図しない状態になった場合に、バックアップしておいた宛先表をエクスポートして、エクスポートしたファイルをプリンターにリモートUI経由でインポートすることによって、アドレス帳を元の状態に戻すことができます。
メモ
Type Iのプリンターの場合は、最後に配信した宛先表またはワンタッチのバックアップがプリンター内に保存されます。配信後の宛先表が意図しない状態になった場合に、プリンター内のバックアップを使用して、宛先表を配信直前の状態に戻すことができます。ただし、複数の宛先表を一括配信する場合は、事前に、本ソフトウェアを使用してすべての宛先表をバックアップしておくことをおすすめします。例えば、宛先表1~10を配信した場合に、最後に配信されたのが宛先表10だとすると、宛先表10のみがプリンター内にバックアップされます。

宛先の仕様について

プリンターのタイプによって設定できる項目が異なります。また、同じ項目でも、設定できる文字数や文字種が異なることがあります。ここでは、各タイプで、設定できる値に制限がある項目について説明します。
メモ
半角(1文字が1byte)の場合の最大文字数を記載しています。全角文字を使用できる項目については、全角文字の場合の最大文字数を併記しています。
全角文字については、配信先のプリンターが全角文字に対応している場合にのみ使用できます。
配信先のプリンターに存在しない項目の設定値は、プリンターには配信されません。ただし、プリンターに対するアドレス帳配信タスクの実行結果は成功となります。

各宛先の種類に共通の項目

項目
Type I
Type II
すべてのタイプに有効な値
[名称]
24文字 (全角12文字)
半角/全角に関わらず16文字
16文字 (全角12文字)
全角文字と半角文字が混在する場合は、半角1文字が1byte、全角1文字が2byteとして、16文字以内かつ全体で24byte以内
[フリガナ]
24文字
16文字
16文字
[アクセス番号]
1~9999999の任意の数字
-
-

[宛先の種類]が[Eメール]の場合

項目
Type I
Type II
すべてのタイプに有効な値
[Eメールアドレス]
128文字
120文字 (ASCII: 0x20 - 0x7e)
120文字 (ASCII: 0x20 - 0x7e)

[宛先の種類]が[ファクス]の場合

IPファクス *1を含みます。
項目
Type I
Type II
すべてのタイプに有効な値
[ファクス番号]
120文字 (ASCII: 0x20 -0x7e)
120文字 (数字, スペース, *, #)
120文字 (数字, スペース, *, #)
[Fコード]
20文字 (数字, スペース, *, #)
スペースは先頭には使用できません。
-
-
[パスワード]
20文字 (数字, スペース, *, #)
-
-
*1 [宛先の種類]がIPファクスの宛先は、IPファクスをサポートしていないプリンターには配信されません。ただし、アドレス帳配信タスクの実行結果は成功となります。

[宛先の種類]が[ファイル]の場合

項目
Type I
Type II
すべてのタイプに有効な値
[プロトコル] *2
FTP
Windows (SMB)
Windows (IPX)
WebDAV
FTP
Windows (SMB)
FTP
Windows (SMB)
[ホスト名]
128文字 (全角64文字)
半角/全角に関わらず120文字
120文字 (全角64文字)
全角文字と半角文字が混在する場合は、半角1文字が1byte、全角1文字が2byteとして、120文字以内かつ全体で128byte以内
[フォルダーへのパス]
255文字 (全角127文字)
半角/全角に関わらず120文字
半角/全角に関わらず120文字
[ユーザー名]
FTP:
24文字 (全角12文字)
Windows (SMB):
128文字 (全角64文字)
Windows (IPX):
24文字 (全角12文字)
WebDAV:
128文字 (全角64文字)
FTP:
32文字 (全角10文字)
Windows (SMB):
32文字 (全角10文字)
どちらの場合も、全角文字と半角文字が混在する場合は、半角1文字が1byte、全角1文字が3byteとして、合計で32byte以下
FTP:
24文字 (全角10文字)
全角文字と半角文字が混在する場合は、以下の両方の条件を満たす文字列
半角1文字が1byte、全角1文字が2byteとした場合に、全体で24byte以下
半角1文字が1byte、全角1文字が3byteとした場合に、全体で32byte以下
Windows (SMB):
32文字 (全角10文字)
全角文字と半角文字が混在する場合は、半角1文字が1byte、全角1文字が3byteとして、合計で32byte以下
[パスワード]
24文字 (一部の機種では32文字)
32文字 (ASCII: 0x20 - 0x7e)
24文字 (ASCII: 0x20 - 0x7e)
*2 Windows (IPX)、WebDAVの宛先は、Type I以外のプリンターには配信されません。ただし、アドレス帳配信タスクの実行結果は成功となります。

[宛先の種類]が[I ファクス]の場合 *3

項目
Type I
Type II
すべてのタイプに有効な値
[I ファクスアドレス]
128文字
120文字 (ASCII: 0x20 - 0x7e)
120文字 (ASCII: 0x20 - 0x7e)
[定型文1]
40文字
-
-
[定型文2]
16文字
-
-
*3 [宛先の種類]が[I ファクス]の宛先は、Iファクスをサポートしていないプリンターには配信されません。ただし、アドレス帳配信タスクの実行結果は成功となります。

宛先表のインポート/エクスポートについて

本ソフトウェアにインポートできる宛先表のファイル形式

Excelファイル (*.xlsx)
本ソフトウェアの宛先リストからエクスポートしたExcel形式のファイル。拡張子は「xlsx」
CSVファイル (アプリケーション用) (*.csv)
本ソフトウェアの宛先リストからエクスポートしたファイル
CSVファイル (プリンター用) (*.csv)
この形式に対応しているType Iのプリンターからエクスポートしたファイル
専用フォーマット (*.abk)
Type Iのプリンターからエクスポートした「専用フォーマット」のファイル。拡張子は「abk」
インポート手順は、以下を参照してください。
重要
Type Iのプリンターからエクスポートした以下の宛先表ファイルは、本ソフトウェアにインポートできません。(このような宛先表は、Type Iの一部の機種に存在します。)
個人宛先表
ユーザーグループ宛先表

本ソフトウェアからエクスポートできる宛先表のファイル形式

[データ]メニュー > [アドレス帳] > [宛先リスト]ページに登録されている宛先は、以下の形式でエクスポートできます。これらの形式でエクスポートした宛先表は、プリンターにはインポートできません。
Excelファイル (*.xlsx)
すべての種類の宛先をエクスポートできます。拡張子は「xlsx」です。
CSVファイル (アプリケーション用) (*.csv)
選択した種類の宛先をエクスポートできます。
エクスポート手順は、以下を参照してください。
[デバイス]メニュー > [バックアップデータ] > [アドレス帳] > [アドレス帳のバックアップデータの管理]ページに登録されているプリンターの宛先表は、以下の形式でエクスポートできます。これらの形式でエクスポートした宛先表は、プリンターにインポートできます。
Type I
CSVファイル (プリンター用) (*.csv)
専用フォーマット (セキュリティーレベル1) (*.abk)
専用フォーマット (セキュリティーレベル2) (*.abk)
Type I以外
アドレス帳ファイル (*.dcm)
エクスポート手順は、以下を参照してください。
重要
バックアップ元の機種と異なる機種に宛先表をインポートする場合は、エクスポートした宛先表に登録されている宛先件数や宛先の各設定値が、インポート先プリンターの仕様に合っていることを確認してください。詳細は、以下を参照してください。
プリンターの取扱説明書

CSVファイル編集時の注意事項

エクスポートしたCSVファイルを編集して、再び本ソフトウアにインポートする場合の注意事項は以下のとおりです。
メモ
Excelファイルを編集できる場合は、データをExcelファイルにエクスポートすることをお勧めします。

テキストエディターを使用する場合

ファイルを保存するときは、必ず、エンコードをUTF-8にして保存してください。BOM(Byte Order Mark)の有無を指定できる場合は、BOMを付けてください。

Microsoft Excelを使用する場合

Microsoft Excelを使用する場合は、CSVファイルの開き方と、保存について注意が必要です。必ず、ここで説明する手順にしたがってファイルを開いてください。また、ファイル保存後は、テキストエディターでファイルのエンコードを変更する必要があります。
重要
ここで説明する手順以外の方法でファイルを開くと、以下のような問題が生じることがあります。
0で始まる数字のみの値は、0以外で始まる数値に自動変換されます。たとえば、市外局番から始まるファクス番号は、先頭の0が欠落します。このような状態のファイルを本ソフトウェアやプリンターにインポートすると、ファクス番号が自動変換後の数値に置き換わるため、意図しない宛先にファクスを誤送信する可能性があります。
ファイルを保存したときに、フォーマットが崩れます。
メモ
操作方法の詳細は、Microsoft Excelの取扱説明書を参照してください。また、Microsoft Excelのバージョンによっては、メニューの構成や用語が、説明と異なることがあります。
Microsoft Excelのバージョンによっては、CSVファイルをUTF-8で保存できます。
1.
Excelを起動します。
2.
新しいブックを作成します。
3.
[データ]メニューの[外部データの取り込み]で、[テキストファイル]を選択します。
4.
ファイル選択用のウィンドウで、目的のCSV ファイルを開きます。
データ取り込み用のウィザードが表示されます。
メモ
リストにCSVファイルが表示されない場合は、すべてのファイルが表示されるように設定を変更してください。
5.
ウィザードで、各種設定をします。
1つ目の画面では、[カンマやタブなどの区切り文字によってフィールドごとに区切られたデータ]を選択します。
他の項目は変更する必要はありません。
2つ目の画面では、以下のように設定します。
[区切り文字]
[カンマ]にチェックマークを付けます。他の項目はチェックマークを外します。
[連続した区切り文字は1 文字として扱う]
チェックマークを外します。
[文字の引用符]
["]を選択します。
3つ目の画面では、[データのプレビュー]で宛先データが記述されている行までスクロールしてから、すべての列を選択し、[列のデータ形式]で[文字列]を選択します。
[完了]をクリックします。
[データの取り込み]ウィンドウで既存のワークシートのA1セルを指定して、[OK]をクリックします。
CSV ファイルのデータが取り込まれました。取り込まれたデータが意図した状態になっていることを確認してください。
6.
データを編集します。
ヘッダー部の「# CharSet」が「UTF-8」になっていない場合は、「UTF-8」に変更します。
CSVファイルを編集する場合は、注意すべき点があります。詳細は以下を参照してください。
7.
ファイルをUTF-8のCSVファイルとして保存します。
バージョンによっては、UTF-8のCSVファイルを保存できないことがあります。その場合は、CSVファイルとして保存したあとで、手順8以降の操作を行ってください。
8.
メモ帳などのテキストエディターでCSVファイルを開きます。
ファイル内のデータが意図した状態になっていることを確認してください。
重要
入力した文字列が、区切り文字や引用符として使用される可能性のある文字を含む場合は、特に注意が必要です。
9.
文字のエンコードを[UTF-8]にして、ファイルを保存します。
BOM(Byte Order Mark)の有無を指定できる場合は、BOMを付けてください。