HP-GLモードの注意と制限

HP-GLエミュレーションモードでは、エミュレートするHP-GLプリンターと違いがあります。ご使用にあたり、それぞれの注意と制限事項をよくお読みください。

文字について

1バイトコード文字(ANK文字)

グラフィックスプロッターとキャノン複合機/プリンターとでは文字のデザインが違うため、印刷結果が若干異なります。また、文字セット10~19、40~49の可変文字は、固定ベクトルフォントを使用しているので印刷結果が異なります。

2バイトコード文字(漢字)

本エミュレーションモードでは、漢字の印刷はスケーラブルフォントを使用しているため、メニューのペン選択で文字の太さを変更できないなど、文字の大きさや修飾モードで制限があります。

インターフェイスについて

HB-IBインターフェイス

本エミュレーションモードでは、HB-IBインターフェイスはサポートしていません。

HP-GL命令

エミュレーション対象のHP-GL命令

本エミュレーションモードは、基本的にHP7550Bプロッターで使用できるHP-GL命令に対応します。ただし、一部の命令は機構上無視している場合があります。詳しくは、制御命令をご覧ください。
また、HP7550Bプロッターには、シリアルインターフェイスがあり、 ESC @やOAなどのHP-GL命令をサポートしていますが、本エミュレーションモードでは、キヤノン複合機/プリンターにシリアルインターフェイスが無いため、以下の命令をサポートしていません。
サポートしていない命令
ESC @
IM
ESC A
OA
ESC B
OC
ESC E
OD
ESC H
OE
ESC I
OF
ESC J
OG
ESC K
OH
ESC L
OI
ESC M
OL
ESC N
OO
ESC O
OP
ESC P
OS
ESC R
OT
ESC S
OW
ESC T
ESC U
ESC Y
ESC Z

HP-GL/2命令

本エミュレーションモードは、HP-GL/2命令はサポートしていません。HP-GL/2命令を受け取った場合は、エラーになります。

解像度

キヤノン複合機/プリンターの解像度に比べ、グラフィック・プロッターの解像度の方が高いため(HP7550Bでは1024 dpi)、作図結果が多少粗く見えることがあります。

分割印刷モード

用紙サイズによって分割領域が異なるため、用紙端で印刷できない領域ができる場合があります。また、分割印刷モードを使用する際に、分割印刷用のバッファーの容量をオーバーするようなデータが送られると、正常な印刷ができない場合があります。

リプロット

本エミュレーションモードのメニューの分割印刷を[する]に設定した場合は、リプロット命令は無視されてリプロットを行いません。命令が送られた場合は、印刷開始命令(PG)印刷開始命令(AH)などと同じに排紙動作を行います。

塗りつぶし方法

HP-GL命令による塗りつぶし処理は、HP7550Bと描画方法が異なるため、次の項目の印刷結果が同一にならない場合があります。
塗りつぶしパターンの平行線の描画基準の座標
双方向塗りつぶしのシェーディングパターンの縦線の順序

クリッピング

キヤノン複合機/プリンターの構造により、用紙の各端から5 mm内側が有効印字領域となります。このためプリンタークリップモードまたは用紙クリップモードのときに用紙の各端から5 mmより外側にある作図データは印字されません。
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