基本制御命令

基本制御命令は、9種類あります。

後退([BS])

印字後、次の文字の印字位置を1文字分左に移動します。
JIS
BS
16進数
08h
移動量は、現在のANK文字ピッチにしたがいます。
文字の横2倍拡大が指定されている場合は、後退量も2倍(ANK文字2文字分)になります。文字が横1/2縮小されている場合は、後退量も1/2倍(ANK文字の半分)になります。
なお、次の印字位置が左マージン位置を越える指定を行うこともできますが、印字領域の第1桁目より左へ移動することはできません。印字位置は第1桁目にとどまります。

水平タブ位置への移動([HT])

印字位置を同一行内で最も近い右側の水平タブ位置に移動します。水平タブ位置の設定([ESX] 18h)
JIS
HT
16進数
09h
電源を入れたときの水平タブ位置は、文字ピッチ10cpiで9桁目から8桁(ANK文字8文字分)ごとに設定されています。文字ピッチ、文字の拡大/縮小が指定されていても、水平タブ位置には影響しません。
現在印字位置より右側に水平タブが設定されていない場合や、次の水平タブ位置が右マージン位置を越えている場合、本制御命令は無視されます。
また、現在印字位置が左マージン位置より左側にある場合は、左マージン位置へ移動します。

改行([LF])

行バッファーのデータを印字し、復帰改行します。
JIS
LF
16進数
0Ah
現在印字位置を次の行へ移動します。移動量は現在の改行ピッチにしたがいます。
水平方向の現在印字位置は変化しません。

垂直タブ位置への移動([VT])

行バッファーのデータを印字し、現在印字位置を次の垂直タブのある行に移動します。垂直タブ位置の設定([ESX] 19h)
JIS
VT
16進数
0Bh
現在印字位置から下マージン位置またはTOF行(次ページの先頭行)までの間に垂直タブ位置が設定されていない場合は現在の改行ピッチで1行改行します。
下マージン位置またはTOF行上の垂直タブ位置は有効です。
現在印字位置の水平位置は変化しません。

改ページ([FF])

行バッファーのデータを印字し、印字位置を次ページの1行目の左マージン位置に移動します。左右マージンの設定([ESX] 1Ah 00h 02h)
JIS
FF
16進数
0Ch
カット紙のページフォーマット(Fmode 1、2、7、8)では、用紙を排出してページフォーマットにしたがった先頭行に移動します。ただし、上余白および用紙吸入量が設定されている場合はその位置になります。
連続用紙のページフォーマット(Fmode 3、4、6)では、現在のページ長にしたがった次のTOF行に移動します。移動した位置が物理的に用紙の下端を越えた場合は用紙を排出します。
なお、ページフォーマット(Fmode 7、8)のワイド領域モード時は、連続用紙のときと同様にページ長にしたがって、次のTOF行に移動します。

復帰([CR])

行バッファーのデータを印字し、印字位置を同一行の左マージン位置に移動します。左右マージンの設定([ESX] 1Ah 00h 02h)
JIS
CR
16進数
0Dh

データ削除([CAN])

行バッファーに残っている1行分のデータを消去し、印字位置を左マージン位置に移動します。
JIS
CAN
16進数
18h
本制御命令は、制御命令による設定には影響しません。

固定長イメージデータの印字([FS])

最後に実行したイメージデータの印字(または拡大印字)のデータ数の設定にしたがってイメージデータを印字します。
JIS
FS (イメージデータ)
16進数
1Ch (イメージデータ)
本制御命令は、最後に実行したイメージデータの印字([ESC] %1)またはイメージデータの拡大印字([ESC] %2)のデータ数の設定にしたがって以降に続くイメージデータを印字します。
電源を入れた後に一度もイメージの印字命令を使用していない場合、本制御命令は無視されます。

スペース([SP])

1文字分のスペース(空白)を印字します。
JIS
SP
16進数
20h
移動量は、現在のANK文字ピッチにしたがいます。
文字の横2倍拡大が指定されている場合は、スペースも2倍(ANK文字2文字分)になります。
文字が横1/2縮小されている場合は、スペースも1/2倍(ANK文字半分)になります。
スペースによって右マージン位置を越える場合、現在印字位置は次行の左マージン位置からスペースを印字します。
842H-0HJ