文書構造設計の前に

文書構造設計に入る前に、Thereforeの基本概念(インデックス、ケース/カテゴリー)について説明します。

インデックスとは

インデックスの概念
Thereforeでは、文書にインデックスを付与して、管理します。インデックスフィールド(インデックスを入力するための場所)を設計することにより、文書をThereforeに登録する際に付与するインデックス項目を事前に指定することができます。これにより、文書を特定(検索)するための情報を付与することができます。
インデックスの種類
Thereforeで使用できるインデックスの種類は以下のとおりです。
インデックス種類
説明
インデックス(入力型)
テキスト
テキストを入力するインデックスを設計する場合に使用します。半角英数字で、規定値は50文字です。上限設定値は2000文字以上(データベース種類によって異なる)です。
数値
数値を入力するインデックスを設計する場合に使用します。符号付き32ビット整数で表現されます。
数値(小数)
小数点を含む数値を入力するインデックスを設計する場合に使用します。数値(小数)フィールドには、小数点を含めて最大 28 桁まで入力が可能です。入力上限値以下であれば何桁の数字でも入力が可能です。
日付
日付を入力するインデックスを設計する場合に使用します。入力する際はカレンダー形式で日付を選択することができます。表示されるカレンダーはコンピューターの地域設定に準じます。
日時
日時を入力するインデックスを設計する場合に使用します。日付の形式はコンピューターの地域設定に準じます。日付と時刻は、定義した形式で入力しないとエラーメッセージが表示されます。「時間と分」([整数桁数] で [分] オプションを選択した場合)または「時間と分と秒」([整数桁数] で [秒] オプションを選択した場合)の 2 種類が設定できます。
チェックボックス
チェックボックスのインデックスを設計する場合に使用します。
数字カウンター
カウンターを含む数値フィールドのインデックスを設計する場合に使用します。カウンターの種類は、数値型またはフォーマット型のどちらかを選択できます。
形式付きカウンター
テキストフィールドで定義された固有のフォーマットを使用するカウンターのインデックスを設計する場合に使用します。
タブ*
タブをダイアログ内に配置する場合に使用します。複数のインデックスフィールドを各タブの上に配置してすることが可能です。タブのヘッダーの[・・・]をクリックするとタブを追加できます。タブ名や表示プロパティーは[コントロールのプロパティー]から設定できます。
テーブル
表形式でインデックスフィールドを設計することが可能です。設定可能なインデックスは、テキスト、数値、数値(小数)、日付、日時、チェックボックスの6種類です。
インデックス(参照型)
 
 
単数キーワード
事前に定義されたキーワード辞書を使用したインデックスを設計する場合に使用します。既存の辞書はリスト形式で表示されますが、新しい辞書を追加することも可能です。
複数キーワード
事前に定義されたキーワード辞書を使用したインデックスを設計する場合に使用します。既存の辞書はリスト形式で表示されますが、新しい辞書を追加することも可能です。シフトキーを押しながら複数の辞書を選択することが可能です。
ユーザー定義データ型
外部データベースのテーブルを参照させるインデックスを作成する場合に使用します。参照するテーブルはThereforeサーバー内に存在している必要があります。外部データベースへアクセスができない場合は、[テーブルの複製]を行います。
依存
ユーザー定義データ型フィールドが既に作成されている場合に表示されます。
構成要素
ラベル*
自由形式の文字列を表示したい場合に使用します。見出しや補足的な情報をダイアログ内に表示したい場合に有効です。ダイアログ内のいずれの場所にも自由に配置することが可能です。上限設定値は半角英数字で500文字です。
画像*
ダイアログ内に画像を配置する場合に使用します。使用可能な画像形式はBMP、GIF、JPEG、またはTIFFです。
*
Therefore Go、Therefore MFP Scan、Therefore MFP Printからインデックスを表示する場合は、表示されません。また、複合機で対応していない文字は表示されません。

ケース定義/カテゴリーとは

ケース定義/カテゴリーの概念
カテゴリーとは、文書を1つのくくりでまとめるための概念です。文書の種類、業務など、文書を管理する際の利便性に合わせてさまざまに定義することができます。また、個々の文書を効率的に検索するうえでも重要です。

現実のバインダーでは個々の文書を検索するには文書の確認が必要ですが、Thereforeでは個々の文書にインデックスを付与することにより、個々の文書を唯一無二の存在にすることが可能です。

たとえば給与明細や休暇届、評価といったカテゴリーに保存されたさまざまな会社の文書があったとします。Thereforeで保存された文書にはインデックスが付与されているため、インデックスにより休暇届に保存された従業員IDの検索、または検索するインデックスを増やすことにより、休暇日を追加して絞り込んで検索することも可能です。

ケースとは、複数のカテゴリーを1つのくくりでまとめるための概念です。異なるカテゴリーに分類された文書を、定型化された1つの業務手続の中において、セットで扱う場合にケースを用いると効率的な案件管理が可能になります。ケース概念は、定型化された業務手続の中で案件ごとに複数の文書をセットで管理するうえで重要です。
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