Therefore Capture Clientのプロファイルを作成する

Therefore Capture Clientのプロファイルとは、データを保存する際の設定(ドキュメントの保存形式や保存先のカテゴリーなど)を定義したものです。プロファイルを設定することで、スキャンした画像データや、ネットワークやローカルにある電子データを保存する際に、保存先のカテゴリーを指定したり、指定したカテゴリーに設定されているインデックスデータを自動で付与したりすることができます。あらかじめ作成されたプロファイルを選択することで、同じ保存ルールに沿ったデータの取り込みが可能になります。
プロファイルウィザードから、以下の設定を行うことができます。
項目
説明
スキャン設定
プロファイルと連動したスキャナーの設定を行います。スキャナー固有の設定などここに含まれない内容を設定する場合は、リボンメニューの [スキャナーの設定] で行う必要があります。[スキャナーの設定] で行った設定をプロファイルで保存するには、[設定の管理] から割り当てる必要があります。
画像補正
スキャンした画像に適用する画像処理オプションを設定します。
バーコード
バーコードの読み込み設定を行います。
OCR ゾーン
スキャンした画像から文字を読み取るための設定を行います。
ドキュメント区切り
スキャンした画像の区切り位置を設定します。
インデックス作成プロファイル
読み込んだ画像の保存先カテゴリーを指定する作業や、バーコードや OCR 処理で読み込んだデータを各インデックスに割り当てる作業などを設定します。各インデックスにデータを割り当てる前に処理を行う場合は、スクリプトを設定します。
インデックス フィールド
手動でインデックス値を入力する場合、読み込んだ画像の指定箇所が拡大表示されるよう設定を行います。
保存
スキャンした画像の保存形式などを設定します。OCR の読み取り言語の設定もここで行います。
アドインとユーザー DLL
スキャンした画像を Therefore Capture Client へ取り込む際に適用させる拡張機能や DLL (ダイナミックリンクライブラリ)を指定します。

プロファイルの作成例について

ここでは、以下に表示する例を参考に、「見積書」というプロファイルを作成する手順を説明します。
左の画像の赤枠で囲んだ①~⑤について読み込み処理を行い、右の画像にある各カテゴリーのインデックス値に自動で入力する設定です。
手順では以下の設定を行います。

使用する設定の例

設定項目
設定内容
プロファイル名
「見積書」を入力します。
スキャン設定
以下の設定を行います。
 用紙サイズ:自動検出
 解像度:300 dpi
 カラー モード:24 ビットカラー
画像補正
「傾き補正」を有効にします。
バーコード
[見積No.] のバーコードを読み込む設定を例に説明します。
OCR ゾーン
[ご担当部署] の箇所を読み込み指定する設定を例に説明します。
ドキュメント区切り
[手動] を選択します。
インデックス作成プロファイル
カテゴリー先を「見積書」とし、バーコードで読み込んだ値を [見積No.] に、OCR 処理で読み込んだ値を [ご担当部署] に割り当てる設定を行います。
インデックス フィールド
[入力日] に該当する日付部分を拡大表示させる設定を行います。
保存
[OCRの言語] で [日本語] を選択します。
アドインとユーザー DLL
本例では設定を行いません。
プロファイル作成については、ヘルプの「チュートリアル→Capture Client→キャプチャーのプロファイルの作成または編集」も併せて参照してください。
1
データとして取り込む対象の文書を、フォーマットとして事前にスキャンし、ローカル PC やネットワーク上に保存します
プロファイルで読み取り範囲などを指定するためのサンプルフォーマットとして使用します。画像の保存形式は .tiff を推奨します。
2
[スタート] メニュー→ [ThereforeTM] → [ThereforeTM Capture Client] をクリックします
Windows 10 の例です。
管理者権限を持ったユーザーでログインしてください。
[ThereforeTM Serverへの接続] 画面が表示された場合は、ユーザー名とパスワードを入力してください。
スキャナーは作業する PC に事前に接続しておいてください。
[スキャナーの選択] 画面が表示された場合は、接続されているスキャナーを選択してください。
3
[プロファイル ウィザード] をクリックします
[ファイル] タブから [プロファイル ウィザード] をクリックしてもアクセスできます。
[プロファイルの選択] 画面が表示されます。
4
[Standard] を選択して任意のプロファイル名を入力し、[開始] をクリックします
ここでは、取り込む内容に合わせて、「見積書」と入力しています。
初めてプロファイルを作成する場合は、[Standard] のみ選択可能です。複数のプロファイルが登録されている場合は、変更のベースとなるプロファイルを選択してください。
[プロファイル ウィザード] 画面が表示されます。
5
[スキャン設定] で、スキャナーの設定を行います
この例では、以下の設定を初期値より変更して選択しています。
用紙サイズ: 自動検出
解像度: 300 dpi
カラー モード: 24 ビットカラー
設定できる項目は、接続したスキャナーによって異なります。スキャナー固有の設定などここに含まれない内容は、リボンメニューの [スキャナーの設定] から設定可能です。[スキャナーの設定] を変更した場合は、[スキャナーの設定] が優先されます。
[解像度] の設定値が高いほど、保存されるデータ量が大きくなります。[解像度] の設定値が低いと、保存されるデータ量は少なくなりますが、画質が荒くなり細かい部分が表示できない可能性があります。
6
[画像補正] で、スキャンした画像の画像処理オプションの設定を行います
この例では、[傾き補正] を有効にしています。
各設定項目の詳細については、ヘルプの「リファレンス→Capture Client→リボンメニュー」を参照してください。
7
バーコード情報を取り込む場合は、[バーコード] で、読み込むバーコードの設定を行います
8
画像の文字列を OCR 処理して読み込む場合は、[OCR ゾーン] で設定を行います
9
[ドキュメント区切り] で、スキャンした画像の区切りを設定します
項目
説明
手動
スキャンした画像のページ区切りを手動で設定できます。
1 ページごと
スキャンした画像は、ページごとに新しいドキュメントとしてバッチ内に保存されます。
区切りページ
スキャナーに設定された区切りページでドキュメント区切りが設定されます。
バーコード
プロファイルに設定された最初のバーコードが検知された場合に、ドキュメント区切りが配置されます。
[ページをスキップ]:本オプションを有効にした場合、スキャンされた画像からバーコードがあるページは削除されます。[バーコード] の [バーコードの挿入頻度] が [1回] に設定される場合のみ、本オプションを設定することができます。
ドキュメントの最大ページ数
[区切りページ] を選択した場合、設定できます。スキャンする最大ページ数を指定します。
10
[インデックス作成プロファイル] で、画像を保存するカテゴリーの指定や、OCR 処理を行うデータをインデックス値に割り当てる作業を行います
11
[インデックス フィールド] で、読み取り場所の拡大範囲を指定します
12
[保存] でスキャンした画像の保存形式を指定します
この例では、以下を選択しています。
保存ファイル形式:1 ページ TIFF
圧縮:JPEG
OCR の言語:日本語
 [OCR ゾーン] を設定した場合は、[OCR の言語] で対応した言語を選択してください。
13
 必要に応じて、[アドインとユーザー DLL] で DLL(ダイナミックリンクライブラリ)を指定します
14
[OK] ボタンをクリックして設定を保存します
プロファイルが保存され、[ホーム] タブの [プロファイル] 欄に、保存したプロファイルが表示されます。
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