ESC/Pモードの注意と制限

ESC/Pエミュレーションモードでは、エミュレートするESC/Pプリンターと違いがあります。ご使用にあたり、それぞれの注意と制限事項をよくお読みください。

ESC/P命令

ESC/Pデータは、Rawデータのため正しい動作環境でなければ正常にプリントされない場合があります。また、パケットロスなどの不正データを受信した場合、何もプリントせずに終了するときがあります。
以下の条件がすべて揃った場合、エラーメッセージがディスプレイに表示されます。
ジョブが正常終了したとき
用紙が排出しないとき
ESC/Pが解釈できないコマンドがデータ内に存在するとき
用紙を排出しない場合でも以下のデータのときは、エラーメッセージがディスプレイに表示されません。
ESC/Pが解釈できるデータ、または設定、登録のみを行うデータ
ESC/Pデータではなく、文字化け、ステータスプリントがプリントされるなどの異常が判明するデータ
JLによる設定のみのデータ

解像度の違いについて

ドット列イメージの印字

イメージデータの印字は、キヤノン複合機/プリンターとESC/Pプリンターとの解像度の違いによって、データを拡大して印字します。これによって、ESC/Pプリンターの解像度180dpiの1ドットがキヤノン複合機/プリンターの解像度600dpiの3ドットや4ドットに拡大されるため、印字結果が若干異なることがあります。
特に、水平方向と垂直方向の縮小率が異なるページフォーマットでは、横長のイメージになります。

文字の印字

文字はフォントデザインの違いにより、印字結果がESC/Pプリンターとは異なります。

右マージン

本エミュレーションモードでは、印字データが1ドット未満でも右マージン位置を越えた場合、次の行に印字します。

文字セット・フォントパターンについて

漢字サイズ

標準サイズ以外の漢字を指定した場合、TOF行での印字結果は保証されません。また、現在印字位置は、現在の文字ピッチを基準として移動するため、標準サイズより大きい文字を指定すると文字が重なる場合があります。なお、アンダーラインは、移動量に対して引かれるため、文字幅より短くなる場合があります。

2バイトコードの未定義領域

2バイトコード(漢字コード)の中で、ESC/Pでは未定義の領域にキヤノン複合機/プリンター専用の文字パターンが割り当てられている部分があります。このため、この部分のコードを印字させると、ESC/Pではスペースになりますが、本エミュレーションモードでは特定の文字パターンが印字されます。

そのほかの制限

領域モード

領域モードが無効なページフォーマット(Fmode 1、2、7、8)のときでも領域モードの設定を変更できます。この場合、ページフォーマットがFmode 3、4、6に切り替わったときに設定が有効になります。ただし、どのページフォーマットのときでも、領域モードの設定を変更した時点で印字パラメータのリセット処理が行われます。

用紙の向き

用紙の送り方向は、キヤノン複合機/プリンターが最適と判断した用紙の向きによって決まりますが、2ページ印刷は用紙の送り方向は次のようになります。
2ページ印刷ではA4、B5サイズのデータがA3、B4サイズに印刷されるため、つねに横方向送りでページが作成されます。
ページ登録中は、2ページ印刷に関わらずキヤノン複合機/プリンターにより選択された用紙の向きの設定にしたがって登録ページを作成します。ただし、LIPSの制御命令によるページ登録時は、2ページ印刷が指定されていると用紙の向きの設定に関わらず横方向送りで登録ページが作成されるため、縦方向送りで登録する場合はLIPS側で2ページ印刷の設定を解除する必要があります。

カラー印刷機能を持つ複合機/プリンターでのLIPSの制御命令によるページ登録

カラー印刷機能を持つプリンターでLIPSの制御命令によるページ登録を行う場合、共通メニューの「カラーモード」の設定によって次のようになります。
「自動(カラー/白黒)」
メニューのLIPSフォームで「LIPS4」を設定し、カラー/モノクロで登録したフォームをエミュレーションモードのカラーオーバーレイフォームとして使用します。
「白黒」
モノクロで登録したフォームをエミュレーションモードのモノクロオーバーレイフォームとして使用します。

メモリーオーバー

文字の登録、マクロの登録、オーバーレイ印字のユーザーページ、システムページ、複写用紙機能の共通ページ/複写ページの登録を行っているときにメモリが不足すると、『23ダウンロードメモリフル』と表示されます。
この場合、エラースキップの操作を行うと、次のような動作を行います。
ユーザーページ・共通ページ・複写ページ登録時
メモリフルになるまでのデータは破棄され、以降の登録終了までのデータを読み飛ばします。
システムページのページ番号指示によるフォームの登録時
メモリフルになるまでのデータは破棄され、以降の登録終了までのデータを読み飛ばします。
文字の登録・マクロ登録時
登録を終了し、以降の登録終了までのデータを読み飛ばします。
登録中の文字データまたはマクロデータは削除されます。

白紙ページの排紙

本エミュレーションモードでは、ページ内に次の印字データがないと排紙を行いません。
スペース以外の文字および登録文字
イメージ
アンダーライン
ただし、次の場合は白紙を排紙します。
用紙位置微調整上余白の設定によって、上記を含む印字データが印字範囲を越えた場合
共通プリント環境の「縦補正」・「横補正」の設定によって、上記を含む印字データが印字範囲を越えた場合

ESC/Pプリンターのメモリースイッチの機能について

ESC/Pプリンターのメモリースイッチで設定できる機能の中で、本エミュレーションモードがサポートしていない機能や設定の意味が異なる機能があります。
本エミュレーションモードでは、これらの機能を次のように取り扱います。
機能名称
ECP/Pプリンターの場合
ECP/Pモードの場合
文字の印字品位の選択
高品位文字またはドラフト文字を選択できます。
高品位/ドラフト文字の区別はありません。ただし、ドラフト文字を選んだ場合は、水平方向の解像度が120dpiになります。
ページ長の設定
連続用紙のページ長をメモリースイッチによって物理的に11インチまたは12インチに設定できます。
初期値は11インチ固定です。メニューの連続用紙長で設定できます。
ミシン目スキップの設定
1ページの終わりからスキップ行数分スキップします。
設定されているページ長の下部から設定下スキップ行数分スキップします。
イメージ、縦倍時の短方向印字指定/解除
イメージなどの印字のずれを防ぐため、単方向で印字します。
本エミュレーションモードには印字方向という概念はありません。
高速印字の指定
文字の品位指定とは別に、ドットを間引いて印字速度を上げることができます。
ドットを間引くことでは印字速度が変わらないため必要ありません。
はがきモード
操作パネルやカットシートフイーダの操作によって印字できます。
トレイにセットし、操作パネルではがきを設定します。
カットシートフイーダモード
カット紙に印字するとき、シートフィーダーを使用するかどうかを選択します。
カット紙のページフォーマット(Fmode l、2、7、8)で対応します。
給紙位置(上余白)
カット紙を給紙したときの上部余白を8.5 mmまたは22 mmに設定できます。
メニューの上余白で1/72インチ単位で自由に設定できます。
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