[FS]シーケンス

FSシーケンスの拡張制御命令は、15種類あります。

半角漢字の指定([FS] [SI])

2バイトコード文字(漢字)の半角文字を印字します。
JIS
FS SI
16進数
1Ch 0Fh
登録文字は、文字パターンの横幅を1/2に縮小して印字します。

半角漢字の解除([FS] [DC2])

半角文字の指定を解除します。
JIS
FS DC2
16進数
1Ch 12h
本制御命令は、上付き/下付き文字の指定([FS] r)の指定も解除します。

漢字の印字モードの一括指定([FS] !)

2バイトコード文字(漢字)の印字モードや修飾モードなどをまとめて指定します。
JIS
FS ![印字モード(1バイト)]
16進数
1Ch 21h[印字モード(1バイト)]
[印字モード(1バイト)]
1バイトのビット0から7でそれぞれの印字モードを指定します。
半角漢字(ビット1)と上付き/下付き文字(ビット4)の印字を同時に指定すると半角漢字の指定は無効になります。
本制御命令による印字モードの設定は、ほかの制御命令に優先します。なお、本制御命令で縦拡大および横幅拡大を同時に指定すると、文字の縦横2倍拡大指定/解除([FS] W)と同じ印字結果になります。
アンダーラインの太さは、漢字のアンダーラインの指定/解除([FS] -)で「2」を指定したときは2ドット幅(300 dpi)になります。

漢字モードの指定([FS] &)

漢字モードを指定します。以降の印字データは、2バイトの漢字コードとして扱われます。
JIS
FS &
16進数
1Ch 26h
漢字コードは、新JIS(JISX0108-1983)を基本としています。

漢字のアンダーラインの指定/解除([FS] -)

2バイトコード文字(漢字)にアンダーラインを付加するモードを指定/解除します。
JIS
FS -[指定/解除(1バイト)]
16進数
1Ch 2Dh[指定/解除(1バイト)]
[指定/解除(1バイト)]
アンダーラインモードを選択します。
設定内容
0(00h)
アンダーラインモードを解除します。
1(01h)
1ドット幅(300 dpi)の細いアンダーラインを指定します。
2(02h)
2ドット幅(300 dpi)の太いアンダーラインを指定します。
横印字モード時にアンダーラインを指定した場合は、文字を印字した後、4/180インチの垂直移動を行ってアンダーラインを印字します。
縦印字モード時にアンダーラインを指定した場合は、アンダーラインを印字後、4/180インチの垂直移動を行って文字を印字します。
次の場合、アンダーラインは印字しません。

漢字モードの解除([FS] .)

漢字モードを解除します。
JIS
FS .
16進数
1Ch 2Eh
以降の印字データは、1バイトのANK文字コードとして扱われます。

2バイトコード文字の登録([FS] 2)

指定の2バイトコードに24×24ドット構成の文字を登録します。
JIS
FS 2 <登録コード(2バイト)> <登録文字データ(72バイト)>
16進数
1Ch 32h <登録コード(2バイト)> <登録文字データ(72バイト)>
<登録コード(2バイト)>
文字パターンを登録する文字コードを2バイトで指定します。
範囲:
77h 21h~77h 7Eh
(登録文字データ(72バイト))
登録する文字パターンのデータを指定します。
登録文字パターンのデータ量は、文字の縦方向の24ドットを3バイトで表し、横方向が24ドット数であるので、72バイトになります。
登録文字パターンデータと印字結果は次のようになります。
本エミュレーションモードでは、全角サイズの登録文字を半角漢字モードまたは上付き/下付き文字モードで印字した場合、文字パターンを1/2または1/4に縮小して印字します。ただし、半角文字指定時の移動量は11ドット(180dpi)になります。

縦印字モードの指定(半角2文字単位)([FS] D)

縦印字モード時に、指定した2バイトコード文字(漢字)を、半角2文字を1組として縦書きで印字します。
JIS
FS D <左側文字コード(2バイト)> <右側文字コード(2バイト)>
16進数
1Ch 44h <左側文字コード(2バイト)> <右側文字コード(2バイト)>
<左側文字コード(2バイト)> <右側文字コード(2バイト)>
印字する漢字を2バイトで指定します。
半角文字は、全角文字(標準文字)の横幅が1/2になります。
2文字構成の印字では、最初の半角文字を下側に、2番目の半角文字を上側に印字します。
印字を行う場合は、本制御命令の前に、縦印字モードを指定してください。縦印字モードの指定([FS] J)
本制御命令は、半角漢字を2文字構成で印字すると解除されます。また、印字データが半角1文字の場合、本制御命令は無視されます。

縦印字モードの指定([FS] J)

2バイトコード文字(漢字)を縦書きで印字します。
JIS
FS J
16進数
1Ch 4Ah
ANK文字の印字モードのときに縦印字モードが指定された場合は、漢字モードに切り替わった時点で有効になります。

横印字モードの指定([FS] K)

2バイトコード文字(漢字)を横書きで印字します。
JIS
FS K
16進数
1Ch 4Bh
初期状態では、横印字モードが設定されています。
ANK文字の印字モードのときに横印字モードが指定された場合は、漢字モードに切り替わった時点で有効になります。

全角漢字ピッチの調整([FS] S)

2バイトコード文字(漢字)の文字間隔を設定します。
JIS
FS S <文字間左スペース量(1バイト)> <文字間右スペース量(1バイト)>
16進数
1Ch 53h <文字間左スペース量(1バイト)> <文字間右スペース量(1バイト)>
<文字間左スペース量(1バイト)> <文字間右スペース量(1バイト)>
文字の左右のスペース量をドット単位で指定します。
単位:
1/180インチ
範囲:
0~127(00h~7Fh)
初期値:
左0ドット、右3ドット
縦書き印字が指定されている場合は、半角文字に対しても有効です。なお、文字の横幅拡大指定時は、設定したスペース量が2倍になります。

半角漢字ピッチの調整([FS] T)

2バイトコード文字の半角漢字および上付き/下付き文字の文字間隔を設定します。
JIS
FS T<文字間左スペース量(1バイト)> <文字間右スペース量(1バイト)>
16進数
1Ch 54h <文字間左スペース量(1バイト)> <文字間右スペース量(1バイト)>
<文字間左スペース量(1バイト)> <文字間右スペース量(1バイト)>
文字の左右のスペース量をドット単位で指定します。
単位:
1/180インチ
範囲:
0~127(00h~7Fh)
初期値:
左0ドット、右2ドット

文字の縦横2倍拡大指定/解除([FS] W)

2バイトコード文字(漢字)の縦横2倍拡大印字の指定/解除を行います。
JIS
FS W[指定/解除(1バイト)]
16進数
1Ch 57h[指定/解除(1バイト)]
[指定/解除(1バイト)]
縦横2倍拡大印字について選択します。
設定内容
0(00h)
縦横2倍拡大印字の解除
1(01h)
縦横2倍拡大印字の指定
本制御命令以降の全角漢字、半角漢字、上付き/下付き文字の縦方向、横方向ともに2倍に拡大して印字します。本制御命令で縦横2倍拡大を指定した場合、1バイトコード文字(ANK文字)は、横幅拡大印字になります。
縦横2倍拡大文字は、縦方向に2分割して印字され、文字の上半分を印字後、24/180インチの改行を行って文字の下半分と通常のサイズの文字を印字します。したがって、改行ピッチが変わるため、イメージデータなどを同じ行に印字することはできません。

漢字書体の選択([FS] k)

2バイトコード文字(漢字)の書体を選択します。
JIS
FS k[書体(1バイト)]
16進数
1Ch 6Bh[書体(1バイト)]
[書体(1バイト)]
書体を選択します。
設定内容
0(00h)
明朝体
1(01h)
ゴシック体
初期状態では明朝体が設定されています。
選択された書体をキヤノン複合機/プリンターが持っていない場合、本制御命令は無効になります。
本エミュレーションモードでは、メニューの設定によって明朝体、ゴシック体のほか、丸ゴシック体、オプションの書体を利用できます。漢字書体フォントID

上付き/下付き文字の指定([FS] r)

2バイトコード文字(漢字)を1/4倍に縮小して、上付き文字または下付き文字として印字します。
JIS
FS r[上付き/下付き(1バイト)]
16進数
1Ch 72h[上付き/下付き(1バイト)]
[上付き/下付き(1バイト)]
上付き/下付き文字の指定を選択します。
設定内容
0(00h)
上付き文字の指定。
1(01h)
下付き文字の指定。
本制御命令以降の漢字を縦方向、横方向ともに1/2倍に縮小して、文字の上端揃え(上付き)または下端揃え(下付き)で印字します。
本制御命令で指定した上付き/下付き文字は、次の制御命令で解除できます。
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